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近い観客との距離、雰囲気最高 トリニータ片野坂監督観戦記 

 ラグビーW杯大分開催の最終戦となった20日の準々決勝、ウェールズ―フランスを、サッカーJ1大分トリニータの片野坂知宏監督(48)に会場で観戦してもらった。大分でトップリーグのチームを率いる指揮官にラグビーの祭典はどう映ったのか。
 会場はトリニータが本拠地として使用する昭和電工ドーム大分。陸上トラックにシートが敷かれ、稼働式の観客席がせり出したW杯仕様を見て「観客との距離が近く、いつもと雰囲気が違う。お客さんも多くて最高の雰囲気ですね」と感想を述べた上で、「トリニータもJ1で優勝が決まるような試合をこういう雰囲気でできれば」と重ね合わせた。
 キックオフの笛が鳴り、フランスが攻め、立て続けに2トライを奪った。特に2トライ目の華麗なパスワークには拍手を送り、「これがラグビーの醍醐味(だいごみ)でしょう」とうなった。
 勝負は目を離せない接戦となり、最終的にウェールズが逆転勝ちを決めた。戦況を楽しみながら見守った指揮官は「フランスは退場者を出したことが響いた。ウェールズは試合の入りが悪かったが、粘り強く最後までメンタルを保った」と、J1きっての戦術家らしく冷静に分析した。
 もともとラグビーに興味があり、今回のW杯は日本戦を中心にテレビ観戦を続ける。日本代表が初のベスト8入りを決めたスコットランド戦については、トリニータの選手にも話し、「代表選手の戦う姿勢。最後まで諦めず体を張る重要性を伝えた」というほど。
 大分では計5試合があり、関東以外で唯一、準々決勝が開催された。「本当にすごいこと。世界から大勢の人々が大分に集まって、それをしっかり受け入れることができた。これを無駄にせず、次につなげなければ。そしてトリニータも県民に勇気を与える存在になりたい」と締めくくった。
 
 かたのさか・ともひろ 1971年、鹿児島市生まれ。鹿児島実業高から広島の前身マツダSCに入団。左サイドバックとして広島、柏などで活躍し、2003年に大分で現役引退。その後は指導者の道に進み、大分、広島、G大阪のコーチなどを経て16年から大分の監督に就任した。当時J3だったチームを1年でJ2に昇格させ、その2年後にJ1復帰に導いた。
※この記事は、10月21日大分合同新聞朝刊19ページに掲載されています。
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