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202049日()

パラ 共生社会進んで 

「障害者への理解がさらに進めば」と中村太郎さん=大分市
「障害者への理解がさらに進めば」と中村太郎さん=大分市
  • 「障害者への理解がさらに進めば」と中村太郎さん=大分市
  • 「パラリンピックは見る人に希望を与える大会になった」と話す須崎勝巳さん=別府市
  • 「東京パラでは『障害者スポーツ発祥の地・大分』をアピールできたら」と語る太陽の家の山下達夫理事長=別府市

「障害者スポーツ発祥の地」関係者
 東京パラリンピックの開幕まで25日で1年。1964年に開かれた前回の東京パラは社会福祉法人太陽の家(別府市内竈)を創設した故中村裕(ゆたか)博士の尽力で実現し、障害者の社会参画の大きな一歩となった。大分県は「障害者スポーツ発祥の地」といわれ、象徴である大分国際車いすマラソン大会は今年で39回を数える。県内関係者は来夏のパラが、共生社会がさらに進む契機になることを期待する。
 「来年の東京パラでは競技観戦や街で過ごす選手の姿を通して障害者が特別な人ではなく、社会の一員であると実感してほしい」
 中村博士の長男で、大分国際車いすマラソン大会に長年関わる太郎さん(58)=大分中村病院理事長、大分市=は力を込める。
 保護される存在だった障害者への見方が変わった前回の東京パラから半世紀余り。障害のある人もスポーツを楽しみ、企業に雇用されるようになってきた。
 パラがテレビCMやニュースなどメディアに登場する機会も増えている。ただ「まだまだ市民の関心度とは開きがある」と指摘。共生社会が進展する機会にするため、あと1年でどのように盛り上げていくか、どう大会後も継続させていくか。課題を挙げる。
○刺激を受けて奮起
 前回の東京パラに出場した別府市石垣東の須崎勝巳さん(77)は来年が待ち遠しい。交通事故で胸椎を損傷し、車いす生活になって1年ほどで水泳や陸上などに出た。仕事に就くなど社会復帰している欧米選手に刺激を受けて奮起。新しい自分の人生は東京パラから始まったと振り返る。
 「今やパラリンピックは見る人に希望を与える素晴らしい大会になった。選手には練習の成果をしっかり発揮してほしい」と願う。
○来年3月に資料館
 中村博士はスポーツがリハビリとして取り入れられている英国の病院で学び、日本に持ち込んだ。パラ前の61年には国内初の障害者スポーツ大会を県内で開くなど普及に努めた。太陽の家の山下達夫理事長(60)は来るパラを機に、博士の功績をあらためて知ってもらいたいと意気込む。来年3月には新資料館「太陽ミュージアム」を敷地内に開設。障害者スポーツや就労への理解促進を図るつもりだ。
 パラの聖火リレーに向けて、火を採取する採火式が全都道府県で実施される。県内は来年8月13~17日。県実行委の事務局を務める県芸術文化スポーツ振興課は「障害者スポーツの先進県として多くの県民に参加してもらい、パラリンピックを盛り上げていきたい」と話す。

※この記事は、8月25日 大分合同新聞 21ページに掲載されています。

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