大分県内ニュース
地域密着!郷土のニュースとスポーツ

中津の偉人勇退、ねぎらいと動揺 日田は「渋沢」に喜び

諭吉 再アピールに意欲
 1万円札の肖像画からの“勇退”が発表された福沢諭吉の出身地・中津市では9日、市民から「残念」「お疲れさま」といった声が聞かれた。渋沢栄一へのバトンタッチを機に、郷土の偉人に再びスポットが当たることを期待する人も。関連商品で潤った地元業者は大いに感謝し、「5年後に交代したら、さてどうするか」と案じた。
 諭吉が35年にわたり最高額紙幣の顔を務めてきたことについて、市内牛神の主婦梅木ヒロミさん(51)は「市民の自慢。見慣れた紙幣がやがてなくなるのは寂しい」と残念そう。
 福沢記念館(留守居町)を管理する福沢旧邸保存会の吉田基晴事務局長(64)は「突然のことで驚いたが、ご苦労さまという思い」。館内には諭吉が肖像となった1万円札の1号券も展示している。「新紙幣と連動したイベントを企画するなど、諭吉をもっと多くの人に知ってもらう取り組みをしていけたら」という。
 市内ではさまざまな関連商品が売られている。1986年から1万円札を模したせんべいを販売する渓月(けいげつ)堂。田中秀雄社長(48)は「発売当時は見た目のインパクトで売れ過ぎたくらい」と振り返る。「長年愛されてきた商品だけに、勝手に生産はやめられない。紙幣が変わった後どうするか、お客さんの声を聞きながら考えたい」と話す。
 JR中津駅の土産店には菓子の他、トランプや財布、キーホルダーなど1万円にちなんだ商品コーナーがある。市土産品販売協同組合の長岡正気専務(70)は「1万円グッズは若者や外国人観光客らに人気。いつかはコーナーを撤去しないといけないかなあ」と悩ましげだった。

「青い目の人形」ゆかり
 渋沢栄一が新1万円札の肖像画に決まったことを受けて、渋沢ゆかりの人形を持ち、関連イベントを毎年開いている日田市の幼稚園では喜びの声が聞かれた。
 日本人形文化研究所(静岡県)によると、日米関係が悪化していた1927年、米国の親日家牧師が両国の友情を深めようと寄付を募り、約1万3千体の「青い目の人形」を日本に贈った。日本では経済界の重鎮だった渋沢が呼び掛け、全国の幼稚園や学校に配ったという。
 日田市中央の三隈幼稚園には今も2体が残る。戦争中は寺に隠され、忘れ去られていた期間が長かったが園関係者が十数年前に再び見つけた。平和を願う人形が日田に到着した当時の歓迎ムードを再現しようと、園児によるパレードを2007年から開始。毎年2月、人形を持ってJR日田駅前から同幼稚園まで歩いている。
 藤原しげ子園長(69)は「パレードでは園児に友達を大切にすることが平和につながると教えている。きっかけをくれた渋沢さんが注目されてうれしい」と話した。

<メモ>
 福沢諭吉(1835~1901年)は中津藩下級武士の家に生まれ、少年時代を過ごした中津で勉学に目覚めた。蘭学などを学び、欧米文化にも精通。教育者、啓蒙思想家として活躍し、「学問のすゝめ」などを執筆した。
※この記事は、4月10日大分合同新聞朝刊19ページに掲載されています。
OPENCLOSE

速報ニュース

ニュースアクセスランキング 22時11分集計

ランキング一覧を見る

大分合同新聞ニュース絞り込み検索
記事の絞り込み検索が可能になりました!

期間選択
ジャンル選択
記事種別選択

大分県の天気

PM2.5情報
大分県の測定データ大分市の測定データ
「台風19号災害義援金」
受付中 (大分合同福祉事業団)
大分合同新聞
販売店検索はこちら
お近くの販売店を今すぐ検索!
HELLO KITTY×大分合同新聞
おともだちカード
「大分合同新聞 HELLO KITTY」が大切なあなたの気持ちをお届けします。

全てのお知らせを見る

電子書籍のご案内

ページ上部へ戻る