【独自】北朝鮮のミサイル、精度向上

発射される北朝鮮の短距離弾道ミサイル「KN23」=2025年5月(朝鮮中央通信=共同)
発射される北朝鮮の短距離弾道ミサイル「KN23」=2025年5月(朝鮮中央通信=共同)

 【キーウ共同】ロシア軍がウクライナ侵攻に使う北朝鮮製の短距離弾道ミサイルの命中精度が飛躍的に向上したことが20日、ウクライナ国防当局への取材で分かった。国防省情報総局の当局者は、2024年に1キロ以上あった着弾地点の誤差が今年4月までに「1~5メートルに縮まった」と分析。実戦使用で得たデータを基にロシアが改良したとの見方を示した。

 核兵器開発を続ける北朝鮮の短距離弾道ミサイルは韓国全域や日本の一部、在日米軍基地を射程に収める可能性がある。ロ朝の軍事協力がさらに進展すれば、東アジアの安全保障上の重大な脅威となる。

 精度が向上した北朝鮮製の短距離弾道ミサイルは、ロシア製ミサイル「イスカンデル」に似た「KN23」と、米国の地対地ミサイル「ATACMS(エイタクムス)」に似た「KN24」。ウクライナで本格的に実戦使用された24年初めには1~3キロの誤差があり、空中爆発も多かった。ウクライナ検察当局は24年前半時点で命中率が約2割にとどまり「品質が非常に低い」としていた。

 しかし、昨年には誤差が50~100メートル程度になったとされ、ウクライナ国防当局はさらに精度を上げて数メートルにまで誤差を縮めたとの見方を示した。軍事専門家は、ミサイルを誘導する慣性航法装置(INS)の質を高めたことが精度向上の背景にあると分析した。

 固体燃料式のKN23やKN24はウクライナ各地に少なくとも計100発以上撃ち込まれ、170人以上が死傷した。迅速な発射が可能で、変則的な軌道で飛行するとされる。

 北朝鮮は日本海への発射実験も繰り返しており、北朝鮮の国防科学院とミサイル総局によると、今年4月にKN23に多数の子爆弾を搭載して広範囲に着弾させる兵器の威力も確認したという。

 KN23とKN24 変則的な軌道で飛行可能とされる北朝鮮製の短距離弾道ミサイル。2019年に初めて発射が公表され、迅速な発射が可能な固体燃料エンジンを搭載しているが、それぞれ形状や射程が異なる。KN23はロシアの弾道ミサイル「イスカンデル」に似ており射程は800キロ程度。KN24は米国の地対地ミサイル「ATACMS(エイタクムス)」に似て射程は400キロ程度とされる。

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