オンラインで研究成果を発表する東京慈恵医大の藤田雄・准教授=9日
さまざまなタンパク質を含み細胞から分泌されるカプセル状の粒「エクソソーム」が、主に喫煙が原因で発症する慢性閉塞性肺疾患(COPD)の壊れた肺組織を修復し、再生させる可能性があると、東京慈恵医大などの研究チームが11日、米医学誌に発表した。
吸入薬を開発し、2030年以降の臨床試験開始を目指す。
慈恵医大の藤田雄・准教授は「COPDは現在、症状を緩和する治療しかない。根本的に治療できるようになるかもしれない」と話した。
チームは、COPD患者の肺では組織の修復に関わる「リポFB」という細胞の働きが低下していることを発見。リポFBが分泌するエクソソームには、肺の別の細胞を活性化して再生を促す働きがあることを突き止めた。
肺にわずかしかないリポFBを、別の細胞から変化させて作り、大量のエクソソームを得る手法も開発。たばこの煙でCOPDのような状態にしたマウスにエクソソームを吸引させると、呼吸機能や肺活量が改善し、肺の細胞数も回復した。
COPD患者の肺から採取した組織でも、修復効果が見られた。
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