米国のウィットコフ和平交渉担当特使（右）＝２日、モスクワ（ＡＰ＝共同）
【キーウ、ワシントン共同】トランプ米大統領は３日、米政権が提示したロシアとウクライナの和平案を巡るロシアのプーチン大統領との協議内容について、ウィットコフ和平交渉担当特使らから２日夜に報告を受けたと明らかにした。「まずまずの会談だったと思う」と一定の評価を示し「彼らの印象ではロシアは戦争終結を望んでいる」と主張した。
ＡＰ通信によると、ウィットコフ氏とトランプ氏の娘婿クシュナー氏が４日にウクライナのウメロフ国家安全保障・国防会議書記と米南部フロリダ州マイアミで再び協議する。３氏は１１月３０日にも協議していた。和平案を巡っては領土などでロシアとウクライナの立場の違いが大きく、調整が難航している。
トランプ氏はホワイトハウスで記者団に、ロシアは米国との関係を正常化させ、貿易をしたいと考えているとも述べた。協議の詳しい内容には言及しなかった。
ウメロフ氏は３日にブリュッセルで英仏独など欧州各国の安全保障の担当者と会談し、和平案への対応や戦後のウクライナに欧米が提供する「安全の保証」の枠組み構築を議論した。
ウクライナのシビハ外相は、ウィットコフ氏がウメロフ氏と電話した際に「米ロ協議は和平プロセスに良い影響を与えた」と説明したと話した。
ロシアのペスコフ大統領報道官は３日、和平案を巡る直接の協議は今回が初めてで「受け入れられる点と受け入れられない点があり、妥協点を見いだす通常のプロセスだ」と述べた。
米政権が示した和平案は、ロシアが一方的に併合したウクライナ領土の扱いや安全の保証、ウクライナの北大西洋条約機構（ＮＡＴＯ）加盟などで溝が埋まっていない。
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