【ドコモデータ分析レポート第1弾】冷感グッズは40℃で8倍に!ドコモデータで紐解く“酷暑のリアル購買行動”~冷感・汗ケアアイテムの需要分析から販促・商品戦略への活用まで~
株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、流通・小売企業向けに、猛暑が消費者の購買行動に与える影響を分析したレポート「冷感・汗ケアアイテムの購買行動」を公開しました。
本レポートは、流通・小売企業の購買データ(ID-POS)と、ドコモが保有する日本最大級の会員基盤および高鮮度な属性情報を活用し、気温・場所・年代によって変化する購買傾向を多角的に分析したシリーズの第1弾です。
生活の中に潜む行動の断面を捉えることで、企業のマーケティングに新たな気づきと発見を提供します。

分析概要
対象時期:2024年4月1日~2024年9月30日
対象地域:関東
使用データ:ドコモリテールDXプログラムで取得した、コンビニ、ドラッグストア等の購買データ
分析対象:冷感商品※1、デオドラント商品※2、その他スポーツ・熱さまし関連商品※3
※1 冷感スプレー、ネッククーラー、冷やしまくら、冷感タオル、冷感マット、ネックファンなど、直接的に体感温度を下げることを目的とした商品群
※2 汗拭きシート、デオドラントスプレー、デオドラントウォーターなど、汗や体臭のケアを目的とした商品群
※3上記カテゴリに属さない、広義の暑さ対策や体調管理に関連する商品群
分析レポート
①気温と冷感・汗ケアアイテムの関係
「どれくらい暑くなると、冷感・汗ケアアイテムが売れ始めるのか?」という視点から、1日の最高気温と商品カテゴリ別の購入数の変化を分析しました。

(表1)1日の最高気温に対する商品カテゴリ別購入数の変遷
(表1)では、25℃を基準(購入数100%)として、気温上昇による各カテゴリの購買数の増減率を示しています。
•30℃を超えると冷感商品の購入数は約2倍に急増
•40℃近い猛暑日には約8倍に達することも!
一方、デオドラント商品は25℃未満でも安定した需要があり、気温上昇に伴い緩やかに伸びる傾向が見られます。
つまり、気温がそれほど高くなくても一定のニーズがあることが分かります。
②「運動する場所」による購買傾向の違い
「運動する場所」によって、消費者が求める商品は変わるのか?という視点から、トレーニングジム・室内ゴルフ・屋内球技場などの施設を「運動する場所」と定義し、そこから半径500m以内の店舗の購買データを分析しました。
(1)運動する場所(500m以内)の店舗

(表2)「運動する場所」から500m圏内にある店舗の購買
運動する施設に近い店舗では、汗をすぐに拭ける「汗拭きシート」が圧倒的に人気で、冷感・汗ケアアイテム全体の約6割を占めることが判明しました。
(2)運動する場所500m以上離れた店舗

(表3)「運動する場所」から500m以上離れた店舗の購買
一方、運動施設から離れた店舗では、「冷感スプレー」や「ネッククーラー」など、汗をかく前の対策として使える商品の購入が目立ちます。
③消費者の属性と行動
「購買者の属性は、店舗の立地によって変化するのか?」という視点から、冷感・汗ケアアイテムの購入者層を分析しました。

(表4)男性の世代別の購買データ

(表5)女性の世代別の購買データ
表4・表5の分析結果から、運動施設に近い店舗では、男性の20〜30代、女性の20代が冷感・汗ケアアイテムを購入する割合が2倍以上に達していることが確認されました。これは、スポーツや通勤などで日常的にアクティブに活動する若年層が、「汗をかいたその場で解決したい」という即時性の高いニーズを持っていることを示唆しています。
一方、運動施設から500m以上離れた店舗では、男性の50代が約15%、女性の50代が約20%と、ミドル層が中心となっていることが表5から読み取れます。
このような購買傾向の違いは、店舗立地に応じたターゲティングや商品構成の最適化に活用できる重要なインサイトとなります。
④カスタマージャーニー分析:消費者の行動を見える化
これまでの分析から、運動施設周辺の店舗では「汗拭きシート」の購入が顕著に増加しており、特に20〜30代の若年層による利用が多いことがわかりました。ドコモの購買データと位置情報を掛け合わせにより、"ジムに行く直前で汗拭きシートを買う"という行動を可視化することができました。

<購入者像>
基本情報:
•性別: 女性
•年代: 20代前半
•職業: 専門職または事務職(例:IT企業の営業アシスタント、アパレルECサイトの運営スタッフなど)
性格・価値観:
•流行に敏感で、SNSでの情報収集を欠かさない。
•最新のエンタメ(アニメ、映画)には積極的に触れるタイプ。
•賢くお得に生活することに喜びを感じる(クーポン利用)。
•健康意識はありつつも、ストイックすぎず、手軽にできる範囲で取り入れたい。
ドコモデータについて
ドコモが保有するデータはdポイント会員1億400万と多数の加盟店ネットワークにより、多様なデータが日々蓄積しているので、圧倒的なデータ規模を誇り、データの内容に関しても契約者情報、決済データ(d払い、dカード、iD)や位置情報、Web・アプリ利用履歴など、多種多様なデータを保有しています。
これらのデータを広告接触から購買・利用まで、シングルIDで顧客行動を一気通貫で可視化・活用 携帯契約・決済・Web行動などの情報を、dアカウント(=ドコモ共通ID)を軸に一元化することで、顧客の全ファネル行動を把握し、確度の高い施策設計と検証をご提供が可能です。
ドコモがもつビッグデータを活用することで、以下のリテールの事業にも貢献できます。
•出店計画の最適化:
ドコモのエリアデータで、ターゲット顧客の有無やニーズ、競合状況を分析。高収益が見込める最適な出店エリアを特定し、事業機会を最大化します。
•商品の仕入れ最適化と需要予測:
エリア内の購買動向や地域イベント分析から、商品ごとの需要を予測。季節変動品でも地域に合った品揃えと効率的な在庫管理を実現し、機会損失・廃棄ロスを削減します。
•競合店舗との商圏分析による市場機会の特定:
ドコモ独自のデータで自社と競合の商圏を比較分析し、未開拓の顧客層や市場機会を特定します。これにより、新規出店やプロモーション強化策を明確にし、市場シェア拡大を支援します。
ドコモマーケティングソリューション詳細:https://ssw.web.docomo.ne.jp/marketing/
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