相互住宅株式会社 分譲そして賃貸へ──時代が導いた事業の変化
相互住宅株式会社は、1955年に「第一生命住宅株式会社」として設立された総合不動産会社です。2025年7月から第一ライフ丸紅リアルエステートグループの一員となりました。
戦後の復興期、働く人々に向けた良質な住環境の整備が国の重要な課題とされていた時代、集合住宅供給のパイオニアとして産声を上げた相互住宅は、暮らしの質と資産価値を長く守る住まいづくりを追求してきました。現場で直接受け取ったお客さまの声を次の分譲へ、さらに賃貸へと還元する循環を育み、その積み重ねが現在の事業の柱となっています。
今回のストーリーでは、前回に引き続き民間分譲マンション建替えの先駆的プロジェクトに携わった宇髙、海外の生活様式を取り入れた住環境づくりを推進した小峯、そして分譲・建替え・ホテル事業まで幅広い経験をもつ賀山の3名による対談を通して、知られざる相互住宅の挑戦の歴史と変革に迫ります。

暮らしの声から生まれる、住まいづくりの循環
相互住宅は、単なる建物の提供にとどまらず、住む人々のライフスタイルや資産価値を長く守ることを大切にしてきました。それは、社員一人ひとりの創意工夫と地道な努力の積み重ねによって実現してきたものです。こうした取り組みは、現在も事業の核として息づいています。
その一例が、2007年に新築分譲マンションとして竣工したザ・グランツ等々力です。周辺環境に調和した「自然とのふれあい」と「おもてなし」をテーマに緑と調和する外廊下やガラス手すり、石畳、屋外と一体化するサッシなど、当時としては目新しい独自の設計を採用し、細部まで丁寧に造り込まれています。

(ザ・グランツ等々力)
そのなかでも象徴的なのが、五感に訴える設計の一環として中庭に設けた筧(かけい)から水を流し、視覚だけでなく音でも心地よさを演出していることです。
夜間に水を止めた際には、お客さまから「夜の水の音も心地よい」と再開を求める声が寄せられ、造り手の意図が暮らしの価値として受け入れられていることを実感しました。
当社ではこうしたお客さまの声を次の分譲物件の商品企画へと反映するサイクルが自然と根付き、そこで得た知見は賃貸事業にも活かされてきました。一般的に、商品企画は分譲事業が先行し、賃貸事業は後追いになりがちですが、当社では創業期から両事業を継続してきた結果、分譲から賃貸へ知見が生かされています。
また、当社は長年にわたり、用地仕入れから開発・企画~販売~分譲管理・アフターサービスに至るまで社内で一貫して担ってきた点も大きな強みです。こうした一気通貫の体制により、設備不具合の迅速な解決や予防保全の強化、管理上の課題の確実なフィードバックが可能となっています。
現在では賃貸住宅事業が当社の一つの柱として確立しており、これまでの蓄積を活かしながら上質で普遍的価値が高い賃貸住宅を提供しています。
安定収益と「こだわり」をかたちに 分譲から賃貸への軸足転換
1950~1960年代に竣工した賃貸マンションは、1990年代に入ると老朽化による商品性の低下が顕著になりました。しかし当社の物件の多くが住宅地として優れた立地であることや、社内では「最後までよりそう」という思想が強く根付いていたこともあり、建替えやリノベーションを行いながら所有・賃貸し続けることは当社にとって自然な選択でした。
さらに、同時期にバブル崩壊を経験し、短期的な利益よりも、長期にわたり安定した収益を生み続ける賃貸マンションの重要性が業界でもこれまで以上に高まりました。
時代とともに事業形態が変化する中、私たちは「上質で普遍的価値の高い住宅を提供する」という思想を一貫して守り続けてきました。それは単に建物をつくるということではなく、お客さまの暮らしに長く寄り添い続けるという姿勢でもあります。こうした考えのもと、それまで主力事業であった分譲事業から、次第に「開発・建替え=賃貸マンション」を基本方針とするようになりました。バブル期までの郊外型大規模造成団地開発、マンション・戸建ての分譲中心の時代を経て、賃貸住宅開発に軸足を移すことで長期的な安定収益をもたらす価値創造をあらためて追求する道を歩み始めたのです。
建替えという長期戦に挑むためのPLAS21チーム始動
この先駆けとして、昭和期に建てられた団地型の低層住宅群を立地に応じた用途へ建替えていく事業(武蔵小杉STMビル・武蔵小杉タワープレイスなど)が進められた後、賃貸マンションを中心とする建替えが本格化していきました。
そして、長期戦略として順次計画的に建替えを進めていくため、1990年代後半から部門横断型タスクフォース「PLAS21チーム」(PLASは「Promotion of Living Amenity & Safety」の頭文字をとったもの)が組成されました。
このプロジェクトは約20年かけて約20棟の建替えを進めていくもので、「20年・20棟計画」とも呼ばれました。
賃貸物件の建替えにあたっては、お客さまにご移転をお願いすることになります。建物の耐震性能不足や設備の老朽化など、お客さまのご事情によるものではありませんが、すべてのお客さまにご移転いただくまでに1~2年を要することも多いです。その間に並行して建替え後の建物の企画・設計を進め、解体から新築工事、竣工までを含めると、事業全体で3~5年を要します。
また、当社物件単独での建替えにとどまらず、周辺の地権者と一体となって大規模再開発事業へと発展したプロジェクトもあります。武蔵小杉駅前再開発として竣工した武蔵小杉STMビル・武蔵小杉タワープレイス、目黒駅前再開発として竣工した目黒セントラルスクエア・目黒第一マンションズなどがその一例です。
当時はまだマンション建替えの事例や法的整備が十分とは言えず、こうした複雑で時間を要する事業を一部署だけで対応することは困難でした。そのため「PLAS21チーム」は関係部署のメンバーに加え、既存建物の元施工会社(ゼネコン)やマンション建替えの法的課題に対応する専門の顧問弁護士を加えた横断的な体制としました。
こうした準備を経て、ようやく建替えの実行に踏み出すことができたのです。
この計画の中で、現在当社の旗艦物件となっている「フレンシア外苑西」やグッドデザイン賞を受賞した「フレンシア玉川田園調布」なども建替えにより竣工しています。
スタートから約20年後、PLAS21チームが想定していた一連の長期建替えプロジェクトは、2017年11月の目黒駅前アパートメンツ(建替え後:目黒第一マンションズ)の竣工をもって完了しました。

(プロジェクトで建替えられたフレンシア外苑西・フレンシア玉川田園調布・目黒第一マンションズ)
開発の起点として、確実に前に進む相互住宅の役割
一連の建替えプロジェクトに目途が立ち始めた2014年以降、当社は新たに土地を取得して賃貸マンションを開発する事業を拡大するとともに、前後してホテル事業などへも領域を広げてきました。
現在、当社は次のフェーズへ向かっています。丸紅グループ不動産7社統合により第一ライフ丸紅リアルエステートグループが発足し、当社は「不動産開発・所有管理を担う会社」として、グループでの開発・賃貸事業を推進する重要な役割を担います。建替え・リノベーション、分譲・賃貸・ホテルなど、手法や用途を限定せず“開発力”を生かした事業を推進していきます。
また、開発や仲介による短期的な収益と、所有不動産による長期的な安定収益は強い補完関係にあると考えており、この両立バランスは今後も変わらず重要であると認識しています。分譲(JV含む)や仲介を通じて市場の先を読み、その知見を賃貸へフィードバックしていく。短期回転型と長期回収型のビジネスが両輪にあることが強みでしょう。
それぞれの仕事への向き合い方

1|小峯(写真右)
創り手として、これまでにないものを生み出し、不動産の価値を高めていくことが私の信念です。品質はもちろん、創業から受け継がれてきた精神や文化を大切にしながら、時には勇気を持って新しいことにチャレンジしていきたいと思っています。また、事を成し遂げるには強い想いと熱意が必要であると思います。
2|宇髙(写真中央)
私は『まず自分で全部やってみる』ことを大切にしています。人に任せることはあっても盲信せず、責任者として必ず自分でも実践し自分の目で確認する。自分で手足を動かしながら、さまざまな視点で物事に向き合うように心がけています。
3|賀山(写真左)
私にとってのキーワードは『現場』と『商売』です。分譲販売、建替え、ホテル、開発、賃貸のすべては現場から始まります。特に商品企画は、机上ではなく現場から考えることの大切さを学びました。顧客目線はそのまま商売目線でもあることを実感し、以来、見た目が良いだけではなく、「三方良し」的に利益を生むのかどうかを冷静に見るように努めています。
未来へつなぐ、相互住宅の思想
建替えという言葉さえ一般的に浸透していなかった時代から始まった挑戦は、単なる建物の更新ではなく、「住まいの価値をいかに高め、未来へつなぐか」という思想の実践でした。
丁寧なものづくりへのこだわりは、お客さまの暮らしに深く寄り添い、時間を経ても色褪せない価値を生み出してきました。その根幹にあるのは、現場に立ち、手を動かし、勇気を持って挑み続ける一人ひとりの造り手の姿勢です。
時代とともに事業のかたちは変化しても、「上質で普遍的価値の高い住宅を提供する」という思想は、これまでの蓄積とともに受け継がれています。
設立70周年という節目を迎えた今、相互住宅はその思想を原点に、次の時代に向けた歩みを進めています。
これまで培ってきた開発力を生かしながら、これからも住まいの可能性を広げ、暮らしの価値を未来へとつないでいきます。
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