名作絵本『はらぺこあおむし』の原書の初版は、日本で印刷された! エリック・カールさんと偕成社の深いつながり
世界中で愛される絵本『はらぺこあおむし』の日本語版の刊行から、2026年で50年。記念すべき年をむかえ、作者エリック・カールさんの展覧会やプレゼントキャンペーンなど、50周年を記念したさまざまな企画が目白押しです。
▼こちらのプレスリリースも合わせてご覧ください
日本語版『はらぺこあおむし』50周年! プレゼントキャンペーン、展覧会など5大ニュース発表
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000193.000026693.html
そんな『はらぺこあおむし』には、知る人ぞ知るエピソードがあります。それは、アメリカで刊行された原書 “ The Very Hungry Caterpillar™ ” の初版本が、日本で印刷されたということ!

原書の“The Very Hungry Caterpillar” がアメリカで刊行されたのは1969年。初版本の奥付を見ると、Printed in Japan と印刷されています。

その前年、編集者のアン・ベネデュースはこの本の刊行にあたり、ある難問にぶつかっていました。それは、ページの大きさがさまざまで、穴あきのしかけもあるこの絵本を印刷・製本できる会社を、当時のアメリカでみつけられなかったことです。
そこで、日本を訪問した際に、当時の偕成社の専務・今村廣(のちの2代目社長)に相談。この絵本にほれこんだ今村が、心当たりのある製本所に尋ねてみることを提案し、最初の絵本は日本の会社でつくられることになりました。
日本では、それから7年後の1976年、『はらぺこあおむし』の書名で、翻訳出版されました。もともと日本と深い関係にあった『はらぺこあおむし』は、刊行後、多くの子どもたちに愛され、今では翻訳絵本No.1 のロングセラーとなっています。
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2021年5月、エリック・カールさんが亡くなられたあと、日本語版『はらぺこあおむし』を担当した元編集者・西野谷敬子さんが、カールさんとの思い出をふりかえり、手記を寄せました。こちらで全文をお読みいただけます。

カールさんと西野谷敬子さん エリック・カール絵本美術館開館の時に(2002年)
上記の原書の出版秘話のほか、日本語版の翻訳を手がけたもりひさしさんのこと、訳文の特徴や難しさ、カールさんが来日した際の思い出など、貴重な経験を伝えています。
460万部という、翻訳絵本では日本で1番の発行部数を誇る『はらぺこあおむし』。50周年の節目に、あらためてその魅力や背景を知っていただけたらと思います。
エリック・カール(1929〜2021)
アメリカのニューヨーク州に生まれ、ドイツで育つ。シュトゥットガルト美術大学を卒業後、アメリカに戻り、グラフィック・デザイナーとなる。1968年に出版した絵本『1、2、3どうぶつえんへ』がボローニャ国際児童図書展グラフィック大賞を受賞。以降、絵本作家として活躍。世界的なベストセラー『はらぺこあおむし』をはじめ、『パパ、お月さまとって!』『だんまりこおろぎ』『たんじょうびのふしぎなてがみ』『できるかな? あたまからつまさきまで』など作品多数。2002年、マサチューセッツ州に〈エリック・カール絵本美術館〉を開館。
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