こころの不調に気づける会社へ。ストレスチェックで見逃された3名の不調とココシルが果たした役割。
ストレスチェックでは拾えきれなかった“こころの声”を見逃さず、精神疾患の一歩手前にある小さなサインをどう見つけていけるのか。
そんな課題に真正面から向き合い、2024年に当社のメンタルストレス尿検査「ココシル」の導入を実践下さったのが、IT企業のコガソフトウェア様です。
今回は導入から面談まで一貫して担当された人事総務課の佐々木さん(システムエンジニア/人事総務課)と、ココシルを実際に体験した社員のひとりでもある上原さん(システムエンジニア/健康経営推進室)に、導入の背景や社内の変化についてお話を伺いました。
なお、本記事は「こころの日(7月1日)」にあわせて公開しています。働く人々のメンタルヘルスへの関心が高まるこの時期に、「こころの不調に早く気付ける会社作り」のヒントとしてお読みいただければ幸いです。
メンタルストレス尿検査「ココシル」とは?

「ココシル」は、当社プリメディカが開発・提供する、尿検査によってメンタルストレスを定量的に測定する検査サービスです。自宅で採尿し提出いただくことで、ストレスレベルを数値としてご確認いただけます。
特徴は、ストレスによって上昇する尿中の「バイオピリン」という物質の量をもとに、ストレス状態(10~100)を可視化できます。
スコアが高い場合には、“メンタルアラート”として注意喚起される仕組みもあり、従来の自己申告型ストレスチェックでは見逃されがちな「自覚のない不調」にもアプローチできます。
また、検査後は、臨床心理士等によるオンラインカウンセリングや、マインドフルネスサロン、ジャーナリングアプリの案内、さらに企業様向けにはココシルの結果に基づいたEAPサービスなど、アフターケアも充実しています。
健康経営やメンタルのセルフケア支援の一環として導入が進んでおり、働く人々の「心の体温計」を定量的に把握しやすくする新しいソリューションとして注目されています。
ココシルについて:https://cocoshiru.com/
コガソフトウェアについて
― まずは御社の事業内容について、簡単にご紹介いただけますか?
佐々木さん:弊社は主にシステム開発を行っており、SES(システムエンジニアリングサービス)や受託開発、POIといった事業を幅広く展開しています。技術力を軸にした事業だけではなく、創業者の「世の中を良くしていきたい」という想いから、社会貢献にも力を入れています。また、社員が安心して働ける環境づくりや社会とつながる活動も行っています。
― ご自身の所属部署や業務について教えてください。
佐々木さん:人事総務課に所属し、採用・労務管理・制度設計などを担当しています。以前はSE(システムエンジニア)として働いていた経験もあり、現場目線も踏まえて制度を考えるようにしています。最近は広報の役割も担いながら、会社の姿勢や取り組みを対外的に発信しております。
上原さん:私はクラウドプラットフォーム開発プロジェクトにエンジニアとして従事していますが、並行して「健康経営推進室」にも所属しています。IT企業における「人の健康」をどう支えるかを考えるのは新鮮であり、システムだけでなく仕組みづくりに携われることにやりがいを感じています。今回のココシルの取り組みでは、私自身も受検者の一人でした。
ストレスチェックだけでは足りなかった。現場が抱えていた“見えない不調”
― 導入前、メンタルヘルスやストレスケアにどのような課題を感じていましたか?
佐々木さん:若手社員を中心に、以前よりもメンタル不調が増えている実感がありました。相談窓口やストレスチェックは用意していたものの、自分から発信できる人ばかりではありません。結果として、「問題が大きくなってから気づく」というケースが多かったです。
(管理部 人事総務課 佐々木さん)
― ストレスチェックだけでは不十分かもしれないと感じる場面もありましたか?
上原さん:ありましたね。ストレスチェックはもちろん必要な制度ですが、年一回の実施タイミングによっては見落とされることもありますし、そもそも質問に「正直に答えづらい」と話していた同僚もいました。本人も“本当にしんどい”と思っていなければ、スコアとして現れないんです。もっと客観的に把握できる方法があればと考えていました。
尿検査でストレスを可視化?ココシル導入の決め手とは
― 導入のきっかけを教えて下さい。
佐々木さん:もともとプリメディカさんとは、Flora Scanなどのシステム開発を通じて、長年のお付き合いがありました。そのご縁もあり、新しい検査サービスとして「ココシル」を紹介いただき、「ストレスが尿で見えるなんて面白いね」「試してみたい」と社内で話題になったんです。試験的に導入してみようということになりました。
― どのような効果や役割を期待されていましたか?
上原さん:ストレスチェックとはまた別物であると思っており、「自分の状態に気づくための新しい手段」として期待していました。ココシルは自主的に自分を知ろうとするきっかけになり、自己理解が深まることが魅力的だと感じていました。
「自分でも気づいていなかった」― メンタルアラートが立った3名の“不調”
― 導入してみて、印象的だった出来事はありましたか?
佐々木さん:とにかく社員の反応が想像以上によかったです。「もっと早く使いたかった」という声や、「これで安心できた」と言ってくれる社員もいました。中には生活習慣を見直すきっかけになったという人もいて、メンタルについて予想以上にポジティブに受け止めてくれる人が多かったのは嬉しい驚きでした。何よりココシルを通して、皆さんと対話の機会が増えたことは嬉しかったです。
― 特に記憶に残っているエピソードはありますか?
上原さん:私は参加者として受検しましたが、自分の状態を数値で見ることで初めて気づくこともありましたし、働き方や生活習慣を見直すきっかけになりました。見えづらい不調に気づくツールとして、確かに意味があると感じましたね。ちなみに、この面談をきっかけに健康への意識が高まり、健康経営推進室へのジョインが決まったんです。
(システム開発事業部 クラウドプラットフォーム開発部 兼健康経営推進室 上原さん)
― 通常のストレスチェックでは見つからなかった方が検出されましたね。
佐々木さん:はい、少なくとも3名、ストレスチェックでは反応が出なかった“深い部分のストレス”が、ココシルで明らかになりました。彼らに共通していたのは、普段から前向きな性格で、頑張り屋の方々だったこと。よって、周囲も本人も気づきにくかったこと。これをきっかけに面談を行い、業務負荷の調整や環境改善につなげました。むしろ「頑張れてしまう人」こそ、こうした検査の対象にするべきだと思いました。
データから始まるコミュニケーション。数値が後押しした職場の“気づき”
― 7割以上の社員が「ストレス理解が深まった」と回答されたそうですね。
上原さん:そうですね。検査後に人事部との面談を行いました。普段はなかなか話しづらいメンタル面について、数値をもとに気軽に話せる雰囲気ができていて、ありがたかったです。また、面談してくれる方を選ぶことができたのも個人的によかったです。
― 勤務環境の変化などがスコアに反映された事例もありましたね。
佐々木さん:はい。部署異動を経験した社員が、急な業務変更によって、ストレススコアが上下した例がありました。これは、会社側としても社員の見えない不調を知れることは、大きな意味があると思います。数値の変化を“変調の兆し”としてキャッチアップできれば、先手の対話や支援が可能になりますから。
コガソフトウェアとしてのメンタルケア、そしてこれから
― 今後、どのように活用を広げたいと考えていますか?
上原さん:もっと手軽に、気軽に受けられる形が理想です。検体回収やレポートの運用面は改善の余地がありますが、“自分を知るために受けたい検査”として認知されれば、もっとココシルの良さが広まると思います。
佐々木さん:レポートの内容がより行動変容につながるといいですね。どんな行動をすべきか、踏み出す一歩を示してくれるような改善が進めば理想です。また、復職後の社員のケアにも活用できると感じています。社内だけでなく、ご家族や医療機関との連携など、健康を総合的にサポートできるよう、活動の幅を広げられたら嬉しいですね。
何より、ココシルを通して皆さんと対話の機会が増えたことは嬉しかったです。
導入を考える企業へのメッセージ
―「従業員のメンタルケアを見逃さない会社になるために」そんな悩みを抱えている企業様へメッセージがあればお願いします。
佐々木さん:“不調に気づく仕組みを持っているか”が、企業としての責任であり、安心感や信頼性に直結する時代だと思います。ストレスチェックだけでは拾えきれない声を、どうキャッチするか。社員が自分の状態に気づける、その機会を会社がつくることも、健康経営の一つだと感じています。
上原さん:メンタルケアのあり方を“自己理解”へシフトすることができたと思っています。検査をきっかけに“自分を見直す時間”が生まれたことは大きな成果ですし、健康経営を推進していく立場になったからこそ、社員一人ひとりの不調やこころの揺らぎに気づける仕組みを作っていきたいと思っています。

編集後記:コガソフトウェア様との取り組みを振り返って
今回の導入は、メンタルケアの形を“自己理解”へシフトさせる大きな一歩になったのではないかと思います。コガソフトウェア様では、社員の健康を支えるさまざまな取組も行われています。例えば、パンや野菜ジュースを提供して朝食の習慣化を促したり、歯石除去の費用を会社が負担するなど、ユニークで実用的な施策が多数実施されています。どれも、“社員の健康を本気で考える”姿勢が伝わってくるものでした。
インタビュー当日も、役職や立場の垣根を感じさせない、終始にぎやかで和やかな雰囲気が印象的でした。この風通しの良さこそが、社内に前向きな変化を生み出している原動力であり、お二人の温かなお人柄からも、その姿勢が自然とにじみ出ていたように思います。
「従業員の“なんとなくの不調”に、もっと早く気づいてあげたい」
そんな想いをお持ちの企業様こそ、ぜひ一度『ココシル』の導入を検討いただけたらと思います。
ココシルについて:https://cocoshiru.com/
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