大分県立大分上野丘高校、米ハーバード大卒のバイオリニスト・廣津留すみれさん(大分市出身)に、県内の高校生から寄せられた質問をぶつけました。勉強、進路、人間関係、課外活動、生活スタイル―。さまざまな角度からの質問にすみれさんが率直に答えます。初回は高田高校(豊後高田市)の生徒から集めた質問です。(3回続き)
▽どうすればそこまで勉強しようと思えますか?(2年女子)
「勉強」にマイナスなイメージを持っていませんか? 勉強のイメージをネガティブなものからポジティブなものに変えられるといいです。新しいことを吸収できるのは、めちゃくちゃポジティブなこと。私は知らないことや分からないこと、できないことに出合ったら「クリアしたい!」「解決したい!」と思うんです。
できないことをクリアすることを自分の「ミッション」と捉えてみてはどうでしょうか。スーパーマリオのゲームをしていて「次のステージに進みたいから、このステージをどうしてもクリアしたい」と思うと、自分なりに攻略法を調べたり特訓したりしますよね。その感覚でゴールに向かって楽しめると良いと思います。
私は高校2年生の後半から「ハーバード大に行きたい」という目標がありました。「こういう学生生活をアメリカで送れたらいいな」というイメージを実現したかったので、努力できました。大きな目標ではなくても勉強した先にあるご褒美が一番のモチベーションになります。
小学生のころから、バイオリンの時間を多く確保することが優先順位のトップでした。そのために宿題は面倒でも「タスク」と思って早く終わらせます。私はやるべきことはやらないと気が済まないタイプで、嫌なことでも先に片付けてしまうと、残りの時間を好きに使えて効率がよかったと思います。
社会人になった今も隙間時間に勉強をしています。スペイン語の学習アプリは毎日欠かしません。アルゼンチンタンゴを弾く時はスペイン語を話す人と一緒に仕事をすることが多くて。細かいギャグなども分かるようになりたいという気持ちが原動力です。
毎週金曜日にテレビの情報番組のコメンテーターを務めることもすごく勉強になります。ただ毎日過ごしているだけだったら知らない問題が、日本や世界にはたくさんあります。それをちゃんと勉強し、生放送の中で発言や主張をして、自分の役割を果たしたいと思っています。
自分と異なる分野の人と会って話をすることも勉強です。学ぶと「自分の視野が広がっていく」という実感があり、いろんな角度から物事を見ることができるようになるため、世界が豊かに見えます。生きていると毎日勉強ですが、それが楽しいんです。
Profile
ひろつる・すみれ 1993年生まれ。大分上野丘高校卒業後、独学で米ハーバード大学に入学した。卒業後は米ジュリアード音楽院に進学し、修士課程を修了。現在は国内外での演奏活動を主軸に、国際教養大学特任准教授(秋田市)、成蹊大学客員講師(東京都)やテレビのコメンテーターとしても活躍している。
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