松永忠さんの写真に著書の完成を報告する妻の久美さん=別府市
【別府】別府市の社会福祉法人「別府光の園」(荘園)で統括施設長などを務めた松永忠さん(享年63)=4月13日に死去=のコラム集「小さなこと 小さな幸せ」(四六判、303ページ)が出版された。大分合同新聞「灯」に寄稿した137編をまとめた。「光の園」の子どもたちの成長や何げない日常の喜びが温かい視点で描かれている。
松永さんは中津市の児童養護施設勤務を経て、2000年に副施設長として「光の園」へ。児童養護施設の運営だけでなく、地域の子育て拠点として発展させ、子育て家庭とつながる活動にも力を入れた。
10年6月から「灯」の執筆を担当し、くも膜下出血で倒れる直前の23年11月まで寄稿した。親元を離れ、児童養護施設で暮らす子どもの心に寄り添った内容が中心で、日常の中にある小さな幸せや愛情の意味、夢を見つけ自立しようとする子の姿などをテーマに書き続けた。
「言葉を残したい」との思いから、妻の久美さん(58)と光の園が協力して出版の準備を進めた。タイトルの「小さなこと 小さな幸せ」は、松永さんが子どもと関わる中で見つけた大切な言葉で、題字は久美さんが書いた。
松永さんの闘病中、久美さんは教員の仕事を辞めて介護に専念。改めて夫の仕事への情熱を実感する日々だったという。久美さんは「子どもを自然に包み込む人だった。子どもを守るため、やるだけのことはやったと言える人生だったと思う。生きた証しを残したい」と話している。
著書は中村堂から出版。2420円。購入希望者は「光の園」のホームページの問い合わせフォームに住所、名前、電話番号、冊数を書いて申し込む。