【大分―磐田】前半、シュートを放つ大分のDF吉田(中央)=クラサスドーム大分
明治安田J2第28節最終日(31日・ピーススタジアムbySoftBankほか=3試合)大分は大分市のクラサスドーム大分で磐田と対戦し、0―0で引き分けた。通算6勝11分け11敗(勝ち点29)で17位。
大分の次戦は第29節第1日の9月13日、静岡県の藤枝総合運動公園サッカー場で藤枝と戦う。
【大分0―0磐田評】大分は上位の磐田と引き分け、3試合ぶりに勝ち点を獲得した。
大分は堅い守りからの速攻で好機を築いた。前半23分にMF天笠、後半14分にはDF吉田が決定機を迎えたが、枠を捉えられなかった。
終盤は磐田の攻勢を受けた。それでも、GK浜田を中心に粘り強く守って得点は許さず、勝ち点1をつかんだ。
■つなぐサッカーで何度もゴールに迫る
昇格争いを繰り広げる強敵から貴重な勝ち点1を拾った。大分は磐田と引き分け、連敗を2でストップ。ホーム初戦となった竹中穣監督は「無得点は課題だが、たくさんチャンスをつくれた。11人でゴールに鍵をかける守備ができた」と及第点を与えた。
0―4で大敗した前節から、攻守両面で改善が見られた。簡単にロングボールを蹴らずにつなぎ、何度も相手ゴールに迫った。5試合ぶりの出場となったMF中川寛斗が中盤を引き締め、直近3試合で8失点と崩壊気味だった守備は安定。攻撃力の高い相手を無失点に抑えた。
緻密なラインコントロールで貢献したDF藤原優大は「90分を通して、ずるずると下がらなかった。相手も背後は狙いにくかったと思う」と胸を張った。
守備の安定に呼応するように、試合が進むにつれて得点の気配が漂った。前半44分、縦パスを受けたDF吉田真那斗のシュートは惜しくもサイドネットへそれた。最大の見せ場は終了間際。FW宇津元伸弥のクロスにFW伊佐耕平が頭で合わせたものの、惜しくもクロスバーにはじかれた。
この日の最初の選手交代は後半34分。「余力があるように見えたので引っ張った」と指揮官。湿度が高い中でも選手たちは熱い思いでピッチを駆け回った。
次節までは2週間空くため、調整の時間はある。縦への推進力を見せた吉田は「この勝ち点1は最低限の結果。ゴール前で冷静な判断をして、次は勝ちたい」と力を込めた。
大分トリニータ・竹中穣監督の話 サポーターと一緒に笑顔になりたいとの思いで試合に臨んだ。勝てなかったのは悔しいが、選手はタフに戦ってくれた。勝ち点3を取らないと自力で生き残れない。次戦までに課題を修正したい。
DF三竿雄斗 左サイドからクロスを上げるシーンをつくれた。あとは最後の質を高めれば得点につなげられると思う。勝てるチャンスもあったが、残留争いの中で勝ち点1は大事になる。
FWグレイソン 前節と比べたらいい攻撃の形ができていた。最後のパス、シュートでもう少し落ち着くことが大切。次は絶対勝てるように必死で頑張りたい。
②クラド(大分1勝1分け)
大分0―0磐田
0―0
0―0