横断歩道の見守りをする吉四六おへま防犯パトロール隊の渡辺麻里子さん=臼杵市野津町野津市
【臼杵】臼杵市野津町の「吉四六おへま防犯パトロール隊」(12人)は約20年にわたり、下校時間に野津小の児童を見守る活動をしている。児童と地域の安全を守るため、住民が街頭に立ち続ける。
活動のきっかけは2005年、栃木県で発生した小1女児殺害事件。下校途中に女児が行方不明となり、他殺体で見つかった。
06年、「地域の子どもは地域で守ろう」と臼杵署協議会員が呼びかけて野津小校区民生委員らが見守りを始めた。07年には老人クラブなども加わり、同隊を結成した。
同隊は野津小と連携し、下校時刻を事前に共有。危険な場所があれば市に整備を要請する。
2学期が始まったばかりの26日、町内野津市の野津中央公民館前の横断歩道では、渡辺麻里子さん(82)らが歩いて帰る児童に声をかけた。「おかえり。気を付けて」。黄色い旗を持って横断を手助けし、「子どもたちの笑顔が力になる。成長する姿を見守りたい」と話した。
同小の板井悟校長(54)は「長年にわたり児童の安全が守られていて本当にありがたい」と感謝。久藤朝則(とものり)隊長(79)は「地域と支え合い、子どもに被害のない安全な地域を目指す」と誓いを新たにした。