昭和時代の写真や絵はがきを集めて冊子にまとめたネキストの姫野裕一代表
【大分】昭和時代の写真と絵はがきで県内の記憶をたどる冊子「おおいた百年遺産」が刊行された。昭和が始まって100年目になることを記念して、大分市東津留の出版社ネキストが秘蔵の一枚を公募し一冊にまとめた。同社の姫野裕一代表は「先人が築いた活力あふれる時代を見つめ直し、未来へのエネルギーをチャージしてほしい」と話している。
冊子は3部構成。「絵はがき編」では、別府市の大分みらい信用金庫が収集した明治から昭和までの194枚を「温泉」「宿」「街並み」「博覧会」「別大電車」などのテーマ別に掲載した。
「昭和の記憶編」は、県内外から寄せられた3千枚以上の写真からよりすぐった。大分市のトキハ本店屋上の観覧車で遊ぶ子どもたちや府内城跡に立つ赤い屋根の県庁舎、別府市の海地獄を訪れたヘレン・ケラー、別府大仏に登って撮影する観光客など、当時の出来事や今は見ることのできない風景がよみがえる。
最後は県内の識者12人による「特別寄稿編」。
写真には年代や撮影された場所、状況などが1枚ごとに添えられている。姫野代表が写真提供者約60人に会って取材し、資料館や図書館で調べて年代や場所を特定。3年がかりで完成させた。
姫野代表は「当時の暮らしや服装、背後に写る看板や建物など、日常を切り取った写真一枚一枚に情報や物語が詰まっている。豊かな時代ではなかったが、写真の中の人々の表情は生き生きと明るい。希望に満ちた時代の大分を昭和を知らない世代にも感じてほしい」と話している。
B5判、オールカラー116ページ。1650円。問い合わせはネキスト(090-2514-3690)。