終戦前後に生まれた世代は、戦争の影がなお色濃く残る時代に幼少期を過ごした。児童養護施設「光の園」(別府市)の運営に携わる高松右門さん(85)と、昭和学園高(日田市)の理事長を務める草野義輔さん(77)に、自身の体験と現在の思いを聞いた。
終戦の年の12月、私たちの家族は朝鮮半島の仁川(インチョン)から引き揚げた。全ての財産を置いて着の身着のままだった。
内地には当てがなく、城下町に住みたいという母の希望で日出町に居を構えた。頼れる肉親や親戚はおらず困窮した。父は海軍から復員して半年もたたずに他界した。必死に育ててくれた母の存在の偉大さを今更のように感じている。
戦後は冷戦が続いたが、ベルリンの壁が崩れ、ソ連が崩壊し、対立が終わるという希望を抱いた。だがそれは見当違いだった。残念ながら今も地球上のあちこちで戦争が起こっている。
ガザやウクライナの惨状、特に子どもたちの状況は見ていられない。光の園の運営に携わっていることもあり、なおさら実感として湧いてくる。
権力者や国家が下す最悪の意思決定が「戦争」だと思う。国民の穏やかな暮らしを破壊し、市井の小さな幸せを奪ってしまう。
全ては「自分ファースト」の考えから引き起こされるものではないか。戦争を知る人が少なくなっている今こそ、他人を思いやる気持ちや、平和を願う精神を培わなければならない。
たかまつ・うもん 1940年生まれ。大分みらい信用金庫理事長や別府商工会議所会頭などを務め、2016年から社会福祉法人別府光の園理事長。
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