【空手道男子個人形決勝】2連覇を果たした大分南の羽田野=杵築市文化体育館
他を寄せ付けない圧巻の演武だった。空手道男子個人形で、大分南の羽田野礼凱(らいか)(3年)が2連覇を達成。4月に初の国際大会で優勝し、重圧もある中で力を出し切り、「負ける気はなかったので緊張もなかったが、優勝はやっぱりうれしい」と素直に喜んだ。
決勝は「一番得意な形」という「スーパーリンペイ」を選択。持ち味の力強さを存分に発揮し、気迫あふれる4分間で観客を魅了した。「うまくできたという自信があった」。7人の審判の旗がそろい、優勝が決まった瞬間も表情は変わらなかった。
4月の東アジア選手権(中国)で初めて国際大会に臨んだ。「海外の選手はスピードがあった」と驚きつつ、ジュニア部門(16~17歳)で頂点に立った。高嶋勉監督は「かなり自信になったようだ。今大会の追い風にもなったはず」と話す。
日本代表として長く活躍し、2023年の世界選手権優勝を花道に引退した外部コーチの大野ひかるさんから指導を受ける。「スピード、技のキレ、気迫。全てを見習いたい」と憧れる先輩から「世界一」の指導を受け、日々、成長を実感しているという。
全国大会では、昨夏のインターハイ7位が最高成績。「苦手な形も磨き、思い切りできるようになれば満点。この夏は、日本一になる」と力強く誓った。
【ミニインタビュー】
空手道女子個人形で3位になった東九州龍谷の平野蘭季来(らんぎく)主将(3年) 緊張もあったけど、練習の成果を出せた。「100点より100%が出せたのがかっこいいよ」という部員の言葉がうれしかった。団体戦も東龍らしく楽しく挑みたい。
<空手道>
(杵築市文化体育館)
【男子】▽個人形 (1)羽田野礼凱(大分南)(2)土師健聖(杵築)(3)田村蒼士(大分南)樋口零斗(東九州龍谷)
【女子】▽個人形 (1)近藤寧音(高田)(2)佐藤姫優(大分南)(3)松野彩吹(東九州龍谷)平野蘭季来(同)
(2位までが全国、3位までが九州大会へ)