後援会の交流会で舞を披露する花柳美匠治郎さん=竹田市玉来
【竹田】日本舞踊家花柳美匠治郎(みしょうじろう)さん(27)=東京都=の後援会が出身地の竹田市で発足した。会員は市内外の88人(15日現在)で、地元公演の運営協力や交流活動に当たる。美匠治郎さんは「心強い。伝統芸能が盛んな古里のことや文化を継承する地元の人たちを発信できれば」と話した。
美匠治郎さん(本名・首藤匠さん)は市内竹田町出身。6歳で和紙人形を作り始め、茶道、三味線と日本の伝統文化を学んでいった。中学生の時に日本舞踊と出合い、芸術緑丘高(大分市)美術科を経て東京芸術大音楽部邦楽科へ。2017年に全国舞踊コンクールで2位に入り、在学中から舞踊家として活動している。
昨年3月に美匠治郎さんが竹田市玉来の市総合文化ホールで自身のリサイタルを企画し、多くの観客が集まった。ともに伝統文化に取り組んできた住民らから「活動を支えていこう」と声が上がり、昨年10月に後援会が発足した。
会は地元公演でのチケット販売や運営に協力。施設への慰問やワークショップといった地域貢献にも当たる。
3月下旬には同ホールで交流会があり、約30人が出席。「荒城の月」など2曲でしなやかな舞を披露した美匠治郎さんは「四季折々の花が咲く竹田という美しい土地に感性を培われ、芸能の中心地である東京で良いものを取り入れるという相乗効果で芸に磨きをかけたい」と決意を述べた。
美匠治郎さんが竹田中に通っていた時の校長でもある田部朋二後援会長(73)は「彼は将来有望な人材。頑張っているのをみんなでバックアップしたい」と話した。入会、問い合わせは事務局(090-7151-9478)。