吃音者を支援するオンライン・カウンセリングに取り組む篠崎大司さん=別府市
【別府】別府市扇山の人材育成業「篠研」(篠崎大司代表)が、言葉を滑らかに発せない吃音(きつおん)のある人の悩みに対応する成人専門のオンライン・カウンセリングを実施している。周囲の理解、支援の不足により、日常や社会生活の中で悩みを抱えたまま過ごしている人は多い。篠崎代表(54)によるとオンラインでの支援は全国でも珍しいという。
吃音は発話時に言葉が詰まったり繰り返したりする症状で、国内では100人に1人いるとされる。遺伝的要因や脳、心理的ダメージなどが原因とみられる。進学や就職などライフステージによって悩みも変化し、社交不安に陥るケースも多いという。
篠崎代表は市内の大学教授で、外国人への日本語教育が専門。たまたま視聴したテレビ番組で吃音の現状を知り、思い通りに日本語を発せない外国人の姿と重なった。すぐに専門書を取り寄せ、知識を深めていった。専門の医療機関が全国的にも少なく、適切な支援にたどり着いていない人が多い現状も知ったという。2年半前、通院の負担なく気軽に相談できるオンライン・カウンセリングを始めた。
カウンセリングは複数の言語聴覚士が担当。問診や吃音検査を通して症状を確認し、個々に合った指導をする。日常会話や発表の場面を想定した発話訓練などで症状を緩和させていく。言語聴覚士の中尾信貴さん(36)は「カウンセリングを通して自分の症状を知ることが大切。理解は広がっておらず、困っている人は潜在的に多いと感じている」。
篠崎代表は「吃音によって精神的に不安になり、負のループに陥る人も多い。特に大切なライフイベントがある10~20代の若者が、専門的なサポートによって夢をかなえてほしい」と話している。
<メモ>
カウンセリング料金は30分3850円、1時間7150円。パック料金の割引もある。症状や本人の意向によって回数は異なる。問い合わせはメールinquiry@stuttering.co.jpか電話080-9103-8674。