のほほんとした空気感が漂う作品を手がけるなかむら葉子さん。山々の中をJR豊肥線の赤い列車が走る様子をイメージした大作も=竹田市竹田の市歴史文化館
【竹田】大分市のイラストレーターなかむら葉子さん(52)の作品展「のほほん日和」が、竹田市竹田の市歴史文化館・由学館で開かれている。タイトルの通り、のほほんとした空気感が漂う作品が並んでおり、なかむらさんは「ほっこりとした気持ちになってもらえれば」と話す。5月6日まで。
なかむらさんは福岡県生まれ。中学校講師、印刷会社、デザイン会社勤務を経て2005年にフリーのイラストレーターになった。「具体的に描かず、抽象的に表現する。その方が見る人の心に伝わるものがあるのでは。作品にはのほほんとした自分の性格が表れている」と作風を説明する。
今回は、同市の観光や農業の冊子に使う絵を描いたのが縁で展覧会を開くことになった。
二つの展示室を使用。特別展示室では布に絵や刺しゅうを施したものを中心に78点が並ぶ。竹田市を題材にした12点は「山や川、雄大な自然と、静かで品の良い町と温泉がある」というイメージを形にした。山々の中をJR豊肥線の赤い列車が走る様子を描いたものは縦1メートル、幅3メートルという大作。特産のトマト、スイートコーンをキャラクターと組み合わせたユーモアたっぷりの2点も目を引く。
市民ギャラリーはこれまでの仕事を紹介。デジタル作品や、それらが掲載された本、雑誌など300点以上を並べた。イラストレーターになるきっかけとなった、長女を主役にした絵本も展示した。
開館は午前9時~午後5時。木曜休館。観覧料は一般500円、65歳以上250円、小中学生300円、未就学児無料。
5月4日午後1時から、なかむらさんが講師を務め、フェルトを使ってキャンバスに花や虫を描く体験会がある。無料。小学生以上10人までで、申し込みが必要。問い合わせと体験会の申し込みは由学館(0974-63-2200)。