桜餅の仕込み作業に励む下川愛子代表ら=津久見市高洲町
塩漬けにされた葉から、上品で独特な香りが漂う。津久見市中央町の弁当店「つくみのキッチン」は、桜の開花に合わせて売り出す桜餅の仕込みに精を出す。
四浦半島で2013年から始まった「豊後水道河津桜まつり」。県内外から大勢の観光客が訪れるイベントに「春を感じられる地元の土産品を」と毎年、つくみイルカ島前の会場で週末を中心に販売する。
薄桃色に色付けしたもち米にこしあんをたっぷり詰め、桜の葉で包んでパックに詰める。少人数で手作りするため数に限りがあり、早々に完売することもしばしば。「多くの人に手に取ってもらえてありがたい」と下川愛子代表(71)。
今年は寒波が続いた影響で、例年より大幅に開花が遅れた。「少しでも桜を感じてもらえたら」。おもてなしの心を込め、花見客を迎える準備を整えている。