大分県内ニュース
地域密着!郷土のニュースとスポーツ

知的障害者による突き飛ばし死 「家族の監督義務」の判断に注目

福岡高裁で12日から控訴審

 大分市のマンションで2014年、知的障害のある住人の男性=当時(42)=が管理人の男性=同(62)=を突き飛ばし死亡させた事件(不起訴)を巡る民事訴訟の控訴審が12日、福岡高裁で始まる。住人が他人に危害を与えないよう監督する義務が家族にあったかどうかが争点。一審大分地裁判決は「義務はない」とし、管理人の遺族への賠償責任は負わないと判断した。高裁の審理が注目される。
 民法の規定では、責任能力のない人が与えた損害は、その人を監督する法的義務がある「監督義務者」が賠償責任を負うとされる。管理人の遺族は住人の両親に責任があるとして、17年10月に提訴した。
 地裁は昨年8月の判決で「同居する両親だからといって、危険な行為をしないよう見守る法的義務があるとは直ちにいえない」と指摘。事件以前に住人が両親以外のマンション居住者や管理人に暴力を振るうことがなかったことや、両親がいずれも70代と高齢で監督に限度があったことなどを考慮し、監督義務はないと結論付けた。
 遺族は「被害者が我慢をしなければならないという一審判決は不公平で妥当とはいえない」と控訴した。両親側は控訴棄却を求める方針。
 家族の監督義務を巡っては最高裁が16年3月、認知症の高齢男性が徘徊(はいかい)中に線路に立ち入り電車にはねられた事故の訴訟で「介護などの実態を総合的に考慮し、責任を問うのが相当といえるかどうかで判断すべきだ」との基準を示した。最高裁はこれに沿って妻や長男に鉄道会社への賠償責任はないと認定。大分地裁も同様の基準で判断した。

<メモ>
 事件は2014年10月に発生。訴訟の一審判決などによると、住人は1人で外出中、マンションの2階通路から管理人を突き飛ばした。管理人は非常階段の踊り場に転落し、頭を強く打って死亡。住人は傷害致死の疑いで書類送検されたが、大分地検は障害の程度などから刑事責任を問えないと判断し、17年10月に不起訴処分にした。住人は同11月、病死した。
※この記事は、2月11日大分合同新聞夕刊11ページに掲載されています。
OPENCLOSE

速報ニュース

ニュースアクセスランキング 18時41分集計

ランキング一覧を見る

大分合同新聞ニュース絞り込み検索
記事の絞り込み検索が可能になりました!

期間選択
ジャンル選択
記事種別選択

大分県の天気

PM2.5情報
大分県の測定データ大分市の測定データ
大分合同福祉事業団
インターネットによる募金「かぼす募金」を受け付けています
大分合同新聞
販売店検索はこちら
お近くの販売店を今すぐ検索!
HELLO KITTY×大分合同新聞
おともだちカード
「大分合同新聞 HELLO KITTY」が大切なあなたの気持ちをお届けします。

全てのお知らせを見る

電子書籍のご案内

ページ上部へ戻る