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202041日()

「書の甲子園」で大分県勢が最高賞独占 全国初の快挙

文科大臣賞を受賞した河野優衣さん(左)と奥麻尋さん
文科大臣賞を受賞した河野優衣さん(左)と奥麻尋さん
  • 大賞を受賞した三浦麻奈さん

 「書の甲子園」として知られる第28回国際高校生選抜書展。個人の部で県内の2人が最高賞の文部科学大臣賞に輝いた。毎回2人が受賞し、同じ県から同時に選ばれるのは初めてという。大賞にも1人が選ばれた。団体の部は大分が全国準優勝した。

○先生や仲間に感謝
<文科大臣賞 奥麻尋さん(中津北高3年)>
 小3から習字教室に通い、高校で書道部に入部。本格的に書を始めた。同部では各自が決めた題材を3年間じっくり取り組む。選んだのは中国・後漢時代の磨崖碑に刻まれた「楊淮表紀(ようわいひょうき)」。1年次は細字、2年次は大字で書き続けた。
 受賞作は、顧問の渡辺郁靖教諭(58)から大字と細字を大胆に組み合わせた構成にするようアドバイスを受けた。独創的な16文字を力強く書き上げた。
 水泳部との二足のわらじを履く。渡辺教諭は「運動部ならではの爆発力が表れ、個性とうまくマッチした」と評価する。
 「字のバランスを取るのが難しかった。最後の大会で結果を残せてうれしい。先生や仲間に感謝したい」と喜んでいる。

○卒業しても続けたい
<文科大臣賞 河野優衣さん(大分高3年)>
 「賞を狙ってはいましたが、2枠しかない文部科学大臣賞に選ばれた時は『まさか自分が取れるなんて』と思いました」。受賞作は万葉集から梅をテーマにした歌を選んだ。表彰式がある早春の2月に合わせたという。紙の色も梅を連想させる朱色と、冬の寒さをイメージした灰色のものを使った。
 小学3年から書道を始め、高校生になってからは崩し字でかな文字を中心に作品を制作。漢字にはない柔らかさが魅力だという。文字の流れを意識し、墨をにじませる「潤筆」とかすれさせる「渇筆」の書き方とバランスに注意を払って練習を重ねた。「書道は時間を忘れて没頭できるのが魅力。卒業しても続けていきたい」と話している。

○海外で日本の文化伝えたい
<大賞 三浦麻奈さん(大分南高3年)>
 中国北魏の古典「孫秋生造像記(そんしゅうせいぞうぞうき)」の中から「劉霊」の2文字を臨書した。柔らかな羊毛の筆で角張った文字を力強く表現。「文部科学大臣賞が目標だったので悔しいけど、精いっぱいやりきった」。指導する鹿苑(かぞの)晋史講師(37)は「リズムと呼吸、躍動感や高揚感が伝わる高校生離れした作品に仕上がった」とたたえる。
 制作は4月から。鹿苑講師や卒業生にアドバイスをもらい、ミリ単位で文字構成を考えた。夏休みは双子の姉麻依さん(18)と午前6時半に登校し、補習が始まる直前まで練習した。卒業後は大学に進み、海外留学を目指す。「書のパフォーマンスを披露し、日本の伝統文化を伝えたい」
 2年の佐田京香さん(17)は準大賞を受賞した。

※この記事は、12月15日 大分合同新聞 朝刊 13ページに掲載されています。

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