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認知症予防には「運動」「会話」「睡眠」 大分大などが国内初の目安

 認知症予防には1日約3300歩以上の運動と適度な会話、睡眠が有効―。県と大分大、臼杵市、TDK(東京)の4者が産学官で進める共同研究で、こんな結果が浮かび上がった。同市民約千人の生活習慣と認知機能の関わりを3年がかりで調べ、解析した。同大によると、客観的な生活データから予防の目安を示したのは国内で初めて。
 研究は日常の行動の中にどんな発症リスクがあるかを調べ、予防法を見つけようと2015年8月に始めた。公募で集まった40~90代の約千人に年4回、1週間ほど連続して手首にリストバンド型のセンサーを装着してもらい、歩数や睡眠時間、会話時間、脈拍、紫外線量など計10項目の生体データを測定した。
 予防法の検討には、65~85歳の855人(男性317人、女性538人、平均73・8歳)のデータを活用した。年1回実施した認知機能検査を踏まえ、機能が高い人の行動を探った。
 機能維持に関わりが深い3因子(運動、会話、睡眠)を選んで解析。▽総歩数が3276歩以上▽1時間20分~5時間21分の会話▽5時間53分~7時間14分の睡眠▽39分以内の昼寝(いずれも1日当たり)―が効果的という結果が出た。
 同大によると、散歩などを定期的にすると良いが、家の中や周辺を歩くだけでも十分。「7千歩程度が理想的。それ以上歩いても、認知機能自体への効果はあまり変わらない」という。
 家族や近所の人と楽しく会話することも脳を活性化する。ただ、6時間以上話す人は運動量が少ない傾向があり、「会話時間は短くても長くても予防にならない」と指摘。適度な昼寝も活性化になるという。
 同大と臼杵市は今年1~10月、研究に参加した市民を対象に報告会を開いた。一人一人の実測データをグラフ化して配り、同大医学部の木村成志(のりゆき)准教授(49)が歩数などの目安を説明した。
 9月の報告会に出席した同市大野の主婦(69)は「歩数を増やさなければならないと痛感した」。同市臼杵の主婦(81)は「周りにも教えたい」と話した。
 研究の中心を担う同学部の松原悦朗教授(61)は「日々の生活を気を付けることが予防につながる、ということが見えてきた。研究を続けて実証したい」と意欲を語った。
 市民には同居の家族や仕事の有無、外出の頻度、食事量などに関するアンケートもしており、今後、分析して詳しい予防法を探る。 

<メモ>
 臼杵市では2006年から市医師会と大分大が医療連携を始め、多職種での認知症対策がスタート。10年には行政も加わり「認知症を考える会」が発足。住民への正しい知識の啓発などを進めてきた。今回の研究は住民の意識が高まり、データ収集の協力を得やすいことから同市で実施。TDKがセンサーと分析の技術を提供し、同大が調査した。県も認知症事業の一環として経費を一部負担するなど支援した。
※この記事は、12月4日大分合同新聞朝刊21ページに掲載されています。
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