(左)14年ぶりの全国選手権出場を狙う柳ケ浦の選手たち、(右)連覇を目指して練習する大分の選手たち 第98回全国高校サッカー選手権県大会(大分合同新聞社後援)最終日は17日午後2時5分から、大分市の昭和電工ドーム大分で決勝がある。全国選手権(12月30日開幕・関東各地)の出場権を懸け、第1シードの大分と第2シードの柳ケ浦が対戦する。2年連続で同じ顔合わせとなり、大分は2年連続11回目、柳ケ浦は14年ぶり2回目の全国選手権出場を目指す。〇大分、細かくパスつなぐ 大分は個々の技術が高く、安定した戦いぶりで決勝に駒を進めた。DF佐藤芳紀主将(3年)は「チームの状態はいい。守りはゼロに抑え、自分たちの攻撃をして勝ちたい」と意気込む。 準決勝までの4試合で27得点1失点と、危なげなく勝ち上がってきた。攻撃ではMF重見柾斗(同)、MF永松恭聖(同)を中心に、細かくパスをつないで相手を崩していくのが特徴。けがで離脱していたエースのFW菊地孔明(同)が準々決勝から復帰し、さらに攻撃力を増した。 守備は佐藤主将とDF竹谷悠(2年)のセンターバックコンビが安定している。ともに高さはないが、相手の動きを読んで危ない場面をつくらせない堅守が光る。 重見は「相手はセットプレーが強い。その機会を与えないことが鍵」と警戒。 小野正和監督は「相手のパワフルなサッカーに対応できるようにしたい。先に点を取れるかが大事」と話した。〇柳ヶ浦、セットプレー武器 柳ケ浦は準決勝で大分工をPK戦の末に破り、前回大会に続いて決勝に進んだ。FW芝崎翼主将(3年)は「1―0でも、どんな内容でもいいから優勝したい」と気持ちを高ぶらせる。 準々決勝までは相手に力の差を見せて勝ち上がり、準決勝は大分工に2点を先行される苦しい展開をはね返した。厳しい試合を乗り越え、「チームの雰囲気はすごくいい」と有門寿監督。 攻撃は芝崎主将が引っ張る。力強いドリブルで相手ゴールに迫り、決定力も高い。ほかにもMF北原建信(同)、DF菊口和希(同)らフィジカルの強い選手がそろい、セットプレーが大きな武器になっている。 守備陣が相手に圧力をかけ、持ち味のパスワークをいかに封じるかが鍵になる。重要な役割を担う守備的MFの杉山聖虎(同)は「自分が相手のキーマンを止められれば楽になる。優勝に向けていい準備ができている」と闘志を燃やした。