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大分県内いじめ倍増、最多1万1356件 文科省調査

 文部科学省が17日に公表した2018年度の「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によると、県内の国公私立の小中高・特別支援学校が認知したいじめの数は1万1356件で、前年度(5493件)から倍増した。1981年の調査開始以降で最多。千人当たりの件数は92・4件で全国平均(40・9件)の2・25倍だった。
 県教委は「学校現場の危機管理意識が高まり、ささいなケースも丁寧に把握した結果。ただ、幾らでも増えていいわけではない。いじめが起きにくい環境づくりを進める」と強調した。
 増加の背景には、昨年3月に総務省が出した勧告がある。軽微なものをいじめに含めないなど法律の定義に沿っていない学校が全国調査で見つかったとして、文科省に改善を求めた。
 県教委は昨年度から、教員の中でいじめや不登校の対応に当たるコーディネーター役を指名するよう各校に要請。学期ごとに児童生徒へアンケートをするなど、いじめを積極的に認知するよう体制を強化したという。
 学校別の内訳は▽小学校 9367件(5033件増)▽中学校 1639件(705件増)▽高校 221件(10件増)▽特別支援学校 129件(115件増)。
 内容別では、冷やかしやからかい、悪口が7290件と約半数。「軽くぶつかられたり、蹴られたりする」「仲間はずれや集団による無視」と続いた。ここ数年、同じ傾向という。
 不登校や精神疾患などにつながる「重大事態」の件数は公表していないが、県教委は「数件あった」と説明している。
 認知件数をゼロと回答した学校が48校あった。前年度より28校減ったものの、「児童生徒が数人の極小規模校以外で、ゼロとの報告には疑問が残る」と学校安全・安心支援課。現状でも全てのいじめを把握できているわけではないとみる。
 加害者の謝罪を受けるなど、被害者の苦痛が回復したなどとする解消率は84・4%(1・5ポイント減)。全国平均(84・3%)とほぼ同じだった。
 同課の簑田祐二課長(57)は「いじめの芽を早期に摘むとともに、解消率を上げる取り組みを進めたい」と話した。

〇不登校は213人増 
 文科省は2018年度の不登校と暴力行為の件数も公表した。
 年間の欠席が30日以上の不登校児童・生徒は県内で2216人。前年度に比べ、213人増えた。国私立を対象に加えた06年度以降、最多となった。
 内訳は▽小学校 437人(69人増)▽中学校 1162人(175人増)▽高校 617人(31人減)。主な要因は小学校が「家庭の状況」(51・7%)、中学校が「学業不振」(35・0%)、高校が「いじめ以外の友人関係」(16・4%)だった。高校の中途退学者は488人で、前年度から65人増えた。
 県教委は「無理に登校させず、フリースクールなど学校以外に社会的自立をする手段が増えたことも背景にある」と分析する。
 児童生徒による暴力行為は348件で91件増。どの校種別でも子ども同士の暴力が半数以上を占めた。

〇社会で見守る姿勢も必要
 いじめ問題に詳しい別府溝部学園短大の山岸治男教授(教育学)の話 いじめを隠す傾向にあった学校現場が、小さいものも積極的に認知しようとしている姿勢は評価ができる。一方で、ささいな冷やかしなど子ども同士で解決できるものにも保護者や教員が介入して長期化、深刻化させてしまうケースもある。子どもたちがどう解決するか、社会全体で見守る姿勢も必要。件数ばかりを注視するのではなく、一つ一つのいじめの背景にどんな問題があるのか目を向けるべきだ。
※この記事は、10月18日大分合同新聞朝刊23ページに掲載されています。
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