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コミュニティーの力 東日本大震災・復興への手がかり㊦

 「あすと長町仮設住宅」(仙台市・233戸)の住民のうち、近くに残ることを望んだ約80世帯が、仮設周辺に造成された3棟の復興公営住宅(第一~三)に移った。再び、見知らぬ者同士の生活が始まった。
 だが、今回はスタート地点が違う。各棟ともあすと仮設組が住民の4分の1を占めた。第三に移った元自治会長の飯塚正広さん(55)は「彼らが軸となり、新たな絆づくりを円滑に始めることができた」と語る。
 「有志で世話人会を作る」「通路などですれ違うたびにあいさつをする」―といった仮設で培ったノウハウは、環境が変わっても生かされた。各棟内の集会所で開く催しは、あすと組の再会の場にもなった。

「選択肢を増やす」
 あすとで絆づくりが続く背景には、外部団体の手厚い支援もある。仮設の開所当初から支援に入る東北工業大工学部・新井信幸准教授の研究室などが旗振り役になり、仮設時代から支える団体とともに交流会を開催。3棟の活動は、こうした外部支援型と自治会主催の2本柱となっている。
 復興地域のコミュニティーづくりを支援する新井准教授は「入居者はますます高齢化していく。外部の力を借りる“共助”が欠かせない」と話す。
 自助と共助が生み出す多彩な活動と人の出入りは、住民が人の輪に加わる機会を増やす。「住民に自治会は選べないが、支援は選べる。支援の選択肢を増やすことが引きこもりや孤独死の予防線になりうる」。
 2016年10月には、活動に携わる関係者で「つながりデザインセンター・あすと長町」を発足させた。活動を幅広く展開しつつ、盛んに情報を発信して他地域の復興後押しにも取り組む。

平時から点検大切
 地域のつながりを損なう大災害は、どこでも発生しうる。大分県民には、どんな備えが求められるのか。
 新井准教授は「まず既存のコミュニティーを見つめ直すこと」と話す。具体的には▽自治会は十分に機能しているか▽高齢化で息切れしていないか▽外部支援による共助はできているか―など。非常時に想定される課題を、平常時から点検していくことが大切ということだ。
 被災者として一からコミュニティーづくりに奔走してきた飯塚さんは「引きこもり、孤独死はいつ、どこでも起こり得る。人ごとと考えず、問題意識を持つこと」と力を込めた。
※この記事は、3月7日大分合同新聞朝刊1ページに掲載されています。

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