人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から、がん細胞が集まって腫瘍になる「固形がん」の増大を抑制する免疫細胞「キラーT細胞」を作製することに成功したと、京都大の研究チームが12日、米科学誌に発表した。マウス実験で効果を確認した。肝臓がんなどの治療に応用できる可能性があるという。
チームはこれまで、血液がんの抑制効果をマウスで確かめた細胞を作製していたが、固形がんに対しては腫瘍の中で生き続けるのが難しいなどの課題があった。今回、機能をより向上させる2種類のタンパク質の組み合わせを特定し、遺伝子改変したキラーT細胞を作製した。
この細胞を肝臓がんのマウスに投与したところ、生存日数の最長は56日。投与しないマウスは24日で、より長く生きた。
このキラーT細胞とがん細胞を一緒に培養して調べると、がん細胞に入り込んで残存するキラーT細胞の数は、他のタンパク質を組み合わせたものに比べて多く、がん細胞を攻撃する能力も高いまま維持されていることが確認できた。
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