職場の集中治療室前に立つ看護師のビクトリア・ディドベツさん=11日、キーウ(共同)
【キーウ共同】ウクライナ最大の小児病院「オフマディト」(首都キーウ)に昨年7月、ロシア軍のミサイルが直撃してから1年がたった。攻撃の2週間後にほぼ全ての診療を再開し、今では毎日600人前後の難病患者らが治療を受ける。大けがを負いながら生還した看護師は「ここは最も優れた病院。攻撃に屈しない」と職場復帰した。
攻撃では医師や子どもら3人が死亡し、32人が負傷。入院中の子どもら500人以上が避難を強いられた。病棟が倒壊したが、現在は改修工事が本格化している。
看護師ビクトリア・ディドベツさん(31)は当時、巡航ミサイルが着弾した建物内にいた。空襲警報が鳴り出した後に逃げ遅れた子どもがいないか見回り中、爆発に巻き込まれ意識を失った。骨盤骨折や肝臓と脾臓の破裂があり、失血死が危ぶまれた。
「寝たきりになると覚悟した。絶望だった」と語るディドベツさん。小児病院で看護してきた子どもたちからもらったメッセージが励みに。必死のリハビリを経て今年4月、松葉づえを突きながら勤務に戻った。
「また子どもたちの役に立てる」と笑顔を見せる。攻撃があった7月8日を「第二の誕生日」に決めた。命をつなぎとめたことを喜べるように。
キーウには無人機攻撃が増えている。しかし病院の全機能を安全な地下に移すことは難しく、攻撃中も地上で手術を続けざるを得ない。血液透析部門の新設などもあり、この1年の患者数は以前より数千人増加した。
ロシアによる侵攻後に早産で生まれた男児ナザル・クベルニクちゃん(2)は近くの施設に泊まり、母親のゾヤさんとオフマディト病院に毎日通院している。複数の合併症を抱え、胃ろうが不可欠だ。ゾヤさんは「この病院なしでは生きられない」と涙を浮かべ、患者受け入れを続けるオフマディト病院に感謝した。
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