自宅の一室から始まった「孫の手」。利用者さまの喜びを起点に、介護の質と働く喜びを追求し続ける理由

2001年、群馬県で介護保険の訪問看護サービスからスタートした株式会社孫の手(旧有限会社ハッピーラブハッピー)。

現在はデイサービスや訪問看護、居宅介護支援、難病特化型デイサービスなど多様な事業を展開し、「人生楽しむべし」という理念のもと、利用者さまにも社員にも“心地よい想い”を届ける会社づくりを続けています。

また2026年3月5日には東京プロマーケットへの上場も果たし、次のステージへと歩みを進めています。

今回は、代表取締役社長を務める浦野幸子に、創業の原点、事業を広げてきた背景、そしてこれからの介護業界にかける想いを聞きました。


自宅の一室から始まった創業。その原点にあったのは「もっと心のこもったサービスを届けたい」という思い

-まず、創業のきっかけを教えてください。

2001年、自宅の一室から事業を始めました。理学療法士として病院や施設のリハビリ室や訪問リハビリに携わっていたのですが、組織の中で縦割りの壁を感じることが多く、「もっと職員みんなが同じ方向を向いて、地域のために力を合わせられる仕事がしたい」と強く思うようになったんです。

病気を治す、機能を回復する、それだけではなくて、「この人に出会えてよかった」「このサービスを受けてよかった」と心から思っていただける関わりをしたかった。そう考えたとき、介護保険制度のなかで在宅の現場に出ていくことが、私にとっていちばん自然な形でした。

-社名「孫の手」には、どんな思いが込められているのでしょうか。

「痒いところに手が届く」という意味もありますし、開業当初の自分がまだ若かったこともあって、“孫のような存在が、心のこもった手で寄り添えたらいい”という感覚がありました。

一人では何もできませんが、たくさんの社員の手が集まれば、もっと多くの方に温もりを届けられる。そんな願いを込めています。

理学療法士として積み上げた経験が、「地域に喜ばれる事業をつくる」決意につながった

-創業前には、どのような経験を積まれてきたのですか。

理学療法士として、病院、介護老人保健施設、訪問リハビリ、地域事業など、医療と福祉、地域のさまざまな現場を見てきました。新しい部門の立ち上げに関わったこともありますし、研修講師のような役割も経験してきました。

そうしたなかで感じたのは、「専門職として良い仕事をする」だけではなく、「事業として、地域に本当に喜ばれる形にしていく」ことの大切さです。私は昔から、人を巻き込んで何かをつくることが好きでしたし、誰かに喜んでもらえることに大きなやりがいを感じてきました。だからこそ、自分で責任を持って、良いものを育てていきたいと思ったんです。

-創業を後押しした出来事はありましたか。

経験させていただいた病院や施設では、専門職が多いので技術提供などは勿論ですが、よく課題になるチームワーク形成やサービスの質の追求に疑問を感じることが多くありました。そこで、「もっとクリーンに、もっと純粋に利用者様と向き合える場所を自分でつくろう」と決心しました。今振り返ると、そういった経験のおかげで、自分が何を目指すべきか、患者様が何を求めているのかがはっきりとして、踏み出せたのだと思います。

創業当初は、制度も会計も手探り。それでも「利用者さまの満足」が事業を前に進めた

-創業時に苦労したことを教えてください。

最初は本当に何もかも手探りでした。介護保険制度が2000年にスタートして次の2001年の創業ですので、届け出関係だけでも混乱し、官公庁に何度も足を運びましたし、会計や労務も分からないことだらけで、人に聞きながら進めていました。現場に出ながら経営もやるので、帰宅時間は夜8時を回ることも多く、自分で始めたくせに心身ともにかなりきつかったことを覚えています。

それでも支えになったのは、利用者様が私を待っていてくれて「来てもらうと体が楽だよ」「なんか、先生と話すると、主人が笑うのよ」というご本人やご家族の言葉が支えでした。困難な方でも「できることがあるはず」と、ケアマネジャーと切磋琢磨して意見交換をしてきたことも礎です。

-最初のお客様や仲間は、どのように広がっていったのでしょうか。

立ち上げ時の職員には、以前からご縁のあった看護師もいました。サービス自体の認知もまだ低かったので、ケアマネジャーの方々と勉強会をしたり、地域で地道に啓蒙活動をしながら、少しずつ知っていただきました。

結果的には、いちばん大きかったのは口コミです。利用者様が「ここ、いいよ」と言ってくださって、その言葉が次の利用者さんにつながっていきました。自分たちが信じるサービスを丁寧に届けることが、何よりの営業だったと思います。

利用者さまの声から、訪問だけでなくデイサービスへ。「満足が売上になる」成功体験

-事業拡大の大きな転機は何だったのでしょうか。

訪問サービスを続けるなかで、「いいデイサービスがない」という声をたくさんいただくようになりました。個々の利用者様へのリハビリが少なく、集団体操だけだったり、レクリエーション中心だったりして、利用者様が本当に満足できる場が少なかったようです。

だったら、自分たちでつくろうと。大きな借り入れをして初めてのデイサービスを開所したのは勇気が要りました。しかし、リハビリ専門職がしっかり関わるデイサービスは当時まだ珍しく、ありがたいことに半年で稼働が100%になり、多くの方に利用していただきました。

-その経験から得た手応えは何でしたか。

「利用者様や地域の方が、あそこはいい!と満足してくださることが、結果として事業の成長につながる」ということです。勿論、経営的には売上は重要ですが、それはあくまで結果であること。利用者様の声を拾い、満足度を高めた結果が売上だということです。この感覚は、今も会社の根っこにあります。

孫の手が大切にしているのは、「人生楽しむべし」と、まごころのある個別支援

-経営理念や価値観について教えてください。

孫の手の経営理念は「人生楽しむべし」です。仕事の時間も人生の大切な一部だからこそ、自分で課題を見つけて、人に喜ばれながら達成感を味わえる人であってほしいと思っています。そういう人は、周りを巻き込んでいけるし、結果としてご利用者さまにも楽しさや安心感を届けられるんです。その結果、経営にも貢献します。

私たちが大切にしているのは、利用者様一人ひとりを“自分事”のように考えて支援することです。サービスをただ作業として提供するのではなく、「自分だったら、家族がそうだったら」という側面から考え、目の前の方に本当に喜んでいただける関わりをする。その積み重ねが、会社の実績になり、社員にも還元されていくと考えています。

-サービス面での特徴はどこにありますか。

できるだけ画一的にしないことです。個別リハビリはもちろん、過ごし方、空間づくり、食事、イベントまで、それぞれの方の個性や好みに合わせて考えています。

職員目線に立てば、もっと効率的に合理的に建物を建てたり、空間づくりをしますが、利用者様目線に考えると、職員側には不効率極まりないものとなります。それでは心のこもったサービスにはなりません。手間がかかっても、職員と共感共有し、その方らしさを大切にしたいんです。

群馬から栃木、埼玉へ。地域に寄り添いながら、介護の選択肢を広げてきた

-ここまでの歩みを振り返って、どのように事業を広げてきましたか。

2001年に訪問看護ステーションを開所してから、居宅介護支援、デイサービス、サービス付き高齢者向け住宅、ショートステイ、難病特化型デイサービスへと、必要とされる機能を少しずつ増やしてきました。群馬だけでなく、栃木、埼玉へも拠点を広げています。

会社として「こう広げたい」よりも先に、利用者さんや地域から「こういう場が必要だよね」という声があり、その声に応える形でここまで来た感覚があります。だから無理に広げてきたというより、必要に押し出されるように育ててもらった会社だと思っています。

-現在の会社規模についても教えてください。

2026年3月現在、従業員数426人、介護事業を中心に北関東複数県で20拠点30事業所のサービス展開をしています。2026年3月には東京証券取引所 TOKYO PRO Marketにも上場しましたが、規模が大きくなっても、根っこにあるのは一人ひとりに寄り添う姿勢です。


これからの課題は、人材不足ではなく「理念を受け継ぎ、形にできる人」を増やすこと

-今、会社としてどのような課題を感じていますか。

単純に社員数の頭数の確保ではなく、理念を理解し、それを自分の言葉で実行に移せる人を増やしていくことです。私が直接言葉にして伝えてきたことを、次の世代がどう受け継ぎ、どう事業にしていくか。それがこれからの大きなテーマだと思っています。

介護業界全体で人材不足が言われていますが、私は「想いを共有できる人が集まる会社」であり続けることの方が大事だと考えています。単に事業所数を増やし社員数を多くしていくのではなく、質を守りながら組織を強くしていきたいです。


-若い世代への発信についてはどう考えていますか。

これからは広報がますます大事です。若い世代に届く伝え方、SNSやデジタルの活用、一般の方にも介護の魅力や必要性をどう伝えるか。現実的なIT化も取り入れながら、サービスの質を落とさずに採用や認知につなげていきたいですね。人は人が好きなはずです。もっとわかりやすく介護というものを伝えられたらと思います。

孫の手の採用サイトはこちら


「介護といったら孫の手」と言われる存在へ。日本の介護・福祉のあり方そのものに挑みたい

-今後のビジョンを教えてください。

目指しているのは、ただ大きな会社になることではありません。質をさらに追求し続け、広がっていくこと、そして「介護といったら孫の手」と言っていただけるような「本当の介護は、なんぞや」と発信できる会社になることです。

資本力のある大きな会社に規模では敵わない部分があるかとは思いますが、「本物の介護」は、孫の手だと胸をはって職員がステータス感を持てるような会社作りをしていきたいです。そのためには、人づくり教育、そのノウハウを基礎に、技術知識の向上と並行し、ICT活用やAI開発も進めながら、介護業界全体に良循環を広げていける存在になりたいと思っています。観光地のバリアフリー化、地域社会におけるノーマライゼーションの浸透など、介護の枠を超えて社会の環境そのものを変えることにも挑戦したいです。

-最後に、浦野社長個人として大切にしていることを教えてください。

人との関わりを諦めないことです。人にはそれぞれ個性があるし、悪い出来事も学びに変えられる。どうせやるなら楽しむ、面倒なことの中にも意味を見つける。そういう姿勢でここまでやってきました。

小さな一室から始まった会社が、今は少しずつ社会に向けて発信できる立場になってきました。だからこそ、会社の成長を通じて、日本の介護や福祉の未来に対しても、しっかり言葉を持てる存在になっていきたいと思っています。


【会社概要】

株式会社孫の手は、在宅介護・施設介護・高齢者住宅・健康増進・生活支援まで、地域の暮らしを支える多様なサービスを展開しています。心の通う空間づくりを大切にし、個別リハビリや医療的ケア、手作りの食事など、一人ひとりに寄り添った支援を行っています。

会社名 :株式会社孫の手(英文:Magonote Inc.)

代表者 :代表取締役社長 浦野 幸子

設立 :2001年2月

従業員数 :411名(2025年12月末時点)

公式HP :https://magonote-inc.jp/


▼株式会社孫の手採用サイトはこちら

https://magonote-saiyo.jp/




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