【2026年最新】スマートホームは「暮らしのインフラ」へ。新規格「Matter」「Aliro」の期待高まる、誰にでも優しい快適な暮らし。|Matterメディアデーレポート(後編)

2026年3月16日から19日まで、パシフィコ横浜にて、スマートホームの国際標準規格を策定する「Connectivity Standards Alliance(以下、アライアンス)」のグローバルメンバーミーティングが開催されました。3月18日には、国内初となるMatterに関するメディアデー「Matter in Motion」が、Amazon.com、NECプラットフォームズ、Nordic Semiconductor ASAのスポンサーシップにより開催されました。
2002年に設立されたアライアンスには、現在54か国から約900社、1万人以上が参加。世界標準規格「Matter」を中心に、どのメーカーの製品でもつながる環境作りを進めています。今回の横浜メンバーミーティングには25か国、98社から316人のエンジニアが集結しました。LIVING TECH協会(LTA)も2025年よりアライアンスと共同マーケティング協定を締結しており、本イベントをサポートしました。
前編では、アライアンスCEOのTobin氏らによる基調講演を解説しました。後編では、業界を牽引するリーダーたちによるパネルディスカッションと、Matterデバイスの体験展示の様子をレポートします。
パネルトークセッション|Matter・Aliroの普及が解決する課題とその先の未来
パネルディスカッションでは、ビジネスとユーザーの両視点から、「Matter(マター)」や新規格「Aliro(アリロ)」がどう暮らしを変えるのかが議論されました。このパートは対談形式でご紹介します。

(写真左から)
■ファシリテーター
新貝文将氏:X-HEMISTRY株式会社 代表取締役/ Connectivity Standards Alliance 日本支部代表
2013年からスマートホーム業界に従事し、国内外の業界トレンドや技術について知見
を多く保有。日本企業のスマートホーム新規事業の検討、企画、開発、ローンチまでを伴走支援している。Intuit株式会社(現:弥生株式会社)、@NetHome株式会社(現:J:COM株式会社)、Sigma Systems Japan株式会社(親会社買収などもあり日本撤退)、イッツ・コミュニケーションズ株式会社、Connected Design株式会社、株式会社アクセルラボなどを経て、2019年にX-HEMISTRY株式会社を設立。
■パネリスト
平松 勝彦 氏:パナソニック株式会社エレクトリックワークス社 上席主幹,博士(工学)/一般社団法人 エコーネットコンソーシアム 代表理事
無線通信・IoT・エネルギーマネジメントの研究開発・事業開発と国際標準化(3GPP)に従事。エコーネットコンソーシアム代表理事、電子情報通信学会SIIT副委員長、東京農工大非常勤講師を務める。パナソニックは今回アライアンスの横浜メンバーミーティングのメインスポンサーであり、アライアンス日本支部にもLIVING TECH協会にも参画。
橘 嘉宏 氏:三菱地所株式会社 住宅業務企画部 統括 HOMETACT事業責任者(現:株式会社HOMETACT 代表取締役 共同代表COO)
2020年より総合スマートホームサービスHOMETACT立ち上げ、2022年より事業化。連携メーカー30社超・連携機器200機種超のオープンプラットフォームに成長させ、全国の不動産会社と協業し、入居者体験と不動産価値の向上施策を広めている。
安倍 寛 氏:株式会社エディオン営業本部 商品統括部 執行役員 営業本部 商品統括部 副統括部長
店舗の強みとアプリを連動させたスマート体験を企画し、自社PB 商品「e angle」プロダクトを確立。全国の声を活かし、リアル×デジタルで暮らしに寄り添う体験を提供し続ける。2025年に日本の家電量販店としては初となる、スマート家電統合アプリのエディオンスマートアプリを発表し、当協会発行のスマートホーム産業カオスマップ第3版(2025年)の「設置設定サービス」ジャンルにも掲載。
木下 琢生 氏:美和ロック株式会社 商品開発本部 取締役 商品開発本部長
1992年より美和ロック株式会社に従事し、錠前の企画・開発に約28年間携わった後、2021年に商品開発本部長に就任。現在は取締役として商品開発全体の戦略を統括。
マメ 氏:株式会社Bitta 代表取締役 / YouTuber
スマートホーム・ガジェット分野を中心に活動するクリエイター。Apple本社に招待され、新製品発表会に参加。フォロワー40万人を誇るYouTubeチャンネルではスマートホーム製品レビューで国内最多クラスの視聴実績を持つ。導入・検証したスマート製品は累計100台以上。
テーマ1:Before Matter(これまでのスマートホームが抱えていた課題)
新貝:まず、Matter誕生前の苦労について、スマートホームサービス「HOMETACT」を展開する橘さんから伺います。

橘: HOMETACTは、異なるメーカーの家電や設備を一つに繋ぐプラットフォームです。しかし、これまではメーカーごとに通信の仕様(ルール)が異なり、一つずつ個別に対応・調整を行う必要がありました。30社200種以上の機器と連携していますが、その開発とメンテナンスには膨大な労力がかかっていました。
新貝:スマートキー(電子錠)の開発でも、通信規格ごとに「中継器」を作る必要があり、開発に時間がかかっていたのではないでしょうか。美和ロック 木下さんいかがでしょうか。
木下: その通りです。10年前から遠隔操作できる鍵を開発してきましたが、接続先(Amazon・Apple・Googleなどのプラットフォーム)ごとに通信規格(Bluetooth、Zigbee、Wi-Fiなど)や仕様が異なり、その都度、専用の中継器を用意したりバージョンアップ対応をしたりと、大変な手間でした。
新貝:安倍さん、家電量販店のエディオンさんは、店頭でお客様からどのような声がありましたか?

安倍: 「スマートホームを始めたいが、どれを買えば将来も安心か」という質問に、自信を持って答えるのが難しい状況でした。メーカーごとに専用アプリやハブ(接続機)が必要になり、設定が複雑でお客様に説明しづらいことが最大の課題でした。
新貝:マメさん、今回唯一の消費者目線での参加ですが、どのように捉えていますか?
マメ: 消費者からすると、スマートホームが「自分の生活をどう良くするのか」が見えにくいのが課題です。単に「機能がすごい」ではなく、「外出先から鍵の閉め忘れを手軽に確認できる」といった暮らしに直結するメリットを翻訳して伝える人が足りていません。また、家づくりの現場である工務店側も知識不足なケースが多いと感じます。
新貝:平松さん、ECHONET Lite(エコーネットライト)の立ち位置で感じている課題は何でしょうか?
平松:「ECHONET Lite」は、2011年に初代バージョンが発表され、2012年からは経産省と一緒に普及に努めてきて、現在では約1億4900万台の対応機器が流通しています。エアコンや給湯器を中心に、最近はスマートメーターなどがインターネットに繋がるようになりましたが、各社自社アプリでの管理が中心で、メーカーをまたいだ連携が思うように進まなかったのが実情で、スマートホームというところまではなかなか届いていないと感じています。
橘:不動産業界も「IoTは入居後にユーザーが自分でやるもの」と敬遠しがちでしたが、ここ数年でお客様のニーズが急増しているので、業界としては消費者のニーズに後手に回らず、いかに「最初からスマートホームが使いやすい住宅」を増やせるかが重要だと感じています。
新貝:私も工務店さんと話をする機会が増えてきましたが、お施主様から聞かれて困るという話をよく聞きます。
橘:そうなんですよね。HOMETACTはプロ向けに設定やアフターサービスを提供する仕組みを作っているので、工務店や管理会社さんから喜ばれています。だからこそ「ProHome & Building」の役割が日本でも本格的に求められてくると思います。
マメ:私も個人で工務店さん向けにスマートホームのサポートを提供しているのですが、工務店さんには難しいと感じる部分もあるようですね。消費者のニーズは皆さんおっしゃる通りで増えてきていると感じています。実は、私のYouTubeチャンネルで、視聴者さん向けのスマートホームプレゼント&設置設定を手伝いますというキャンペーンを告知したところ、とても反響が多かったんです。特に家を建てる、リノベーションするプロセスにいる方の応募が多く、そこに対するニーズがあるんだなと実感しています。
テーマ2:After Matter(Matter導入でもたらされる変化とメリット)
新貝:Matterが始まって約3年。提供側とユーザー、それぞれのメリットをどう感じているか、皆さんにお聴きしたいと思います。
橘: 最大のメリットは、異なるメーカーの製品同士が格段に繋がりやすくなることです。我々サービサーとしては開発の効率が上がり、海外の最新デバイスも採用しやすくなります。また、将来機器を買い替える際も、特定のメーカーに縛られずその時のベストな製品を選べるようになり、導入の壁が大きく下がります。
スマートホームが進んでいる海外製品をHOMETACTで採用したいと思っても、日本で展開してもらうための規格が合わず、採用できないケースも多かったんです。日本市場向けの製品展開はクリアにしなければならない点もありますが、繋がる規格という意味では、Matterで繋げられるようになるのは、ソリューションプロバイダーとしてはとてもポジティブに感じています。

木下: Matterの発表を見て「これだ」と思い、いち早くMatter対応製品を開発しました。Matterの認証さえクリアすれば、Amazon・Apple・Googleなどのエコシステム全てに対応できるため、開発コストが下がり、ユーザーも余計な中継器なしで簡単に接続できるようになります。Matterには国境がないので、普及すると確信していますし、鍵だけで対応すればいいというよりは、家の入口である鍵をスマート化することで、照明が点いたり、エアコンがついたりいろいろな連携ができると思うので、アライアンスを広げながら取り組んでいきたいと思います。
安倍: 今までは選び方や説明に迷うことも多かったのですが、「この(Matter)ロゴがついてるものを選べば大丈夫です」とわかりやすくご案内できるようになります。お客様にとっても「選ぶ基準」が明確になるので、導入のハードルがグッと低くなるはずです。
マメ:メーカーの囲い込みを気にせず自由に製品を選べるのは楽しいですね。ただ、選択肢が増えすぎたことで「結局どれが良いのか」と迷う方もいます。今後は、最適な組み合わせを提案するコンシェルジュ的なサービスが必要になってくるなと感じています。

平松:ユーザーの利便性だけでなく、エネルギー管理の面でも期待しています。例えば、太陽光発電で電気が余っている時に自動でエコキュートを沸かすなど、意識せずともAIが自動制御してくれる、人間中心のスマートホームが実現します。
今までは30分ごとに手動で行う必要がありましたが、AI制御で自動で任せられるものと、消費者が自分でやるものと役割が変わっていきそうですね。
新貝:それでは、パネリストの皆さん同士でご質問などあればお願いします。
平松:家を建てる時の設置の大変さは、パナソニックもAiSEGというHEMSシステムを提供しているので痛感しています。すでに建っていて入居中の物件に設置するのはしやすいのですが、建築中の現場は、電気は通っていてもインターネット環境がないことが多いため、入居前に業者が行う初期設定の作業が今後どう変わっていくか、皆さんの見解を伺いたいです。
橘:おっしゃる通り、現場での設定作業は非常に苦労するポイントです。HOMETACTでも工夫を重ねていますが、Matterが普及することによって、ネット環境の有無に関わらず、現場での設置・設定作業は劇的にスムーズになります。また、Wi-Fiだとルーターによって接続数に上限がありますし、ネット環境が整っていない現場などでは「Thread(スレッド)※」対応のデバイスなども活用することで、広い家などでたくさんのデバイスを接続しなければならない場合にもインストールがスムーズになると考えています。
※Thread:スマートホーム機器同士を接続するための、省電力で安定したメッシュ型ネットワークを実現する無線通信規格 で、Wi-Fiに依存しないで接続することができる。
安倍:これまでは、配送・設置スタッフに高度な設定スキルを習得させる「教育」が大きな壁でした。Matterの普及で設定が簡略化され、誰でも一人で作業できるようになれば、サービス効率が上がり、より多くのお客様へお届けできるようになります。一方で、まだ「スマートホームは難しい」「セキュリティが不安」と感じる方も多いため、導入後のトラブルに対応するアフターサポートを含め、業界全体で信頼に応えていきたいですね。
テーマ3:新規格「Aliro(アリロ)」に寄せる期待
新貝:スマートキーの新しい共通規格「Aliro」について、消費者に受け入れられるかどうか皆さんのご意見をお聞きしてみたいと思います。

マメ:「鍵をスマート化する」という目的が明確なので、非常に分かりやすく、バズる予感がします。スマートホームを始める人が増える「きっかけ」になりうると思います。
木下: スマホをかざしたり、近づくだけで解錠できたりするUX(ユーザー体験)は非常に強力です。弊社もいち早くこの規格に対応した製品をリリースできるよう動いています。

(新貝氏基調講演資料より)
安倍: 対応製品が増えたら一気にスマートホームが浸透していきそうなワクワク感もありますね。量販店としてはスマートフォンの買い替えのお客様にもスマートキーやスマートホームの提案のきっかけになると思います。
橘: Aliroの通信技術(UWB)は、電波の届きにくい場所でも安定して動作するため、建物の造りや位置などで電波が届かずにスマホやデバイスが反応しないといったことがない安定性は、信頼性の高い「スマートホームの顔」になると期待しています。また、住宅だけでなく、ホテルやオフィス、教育機関や各種施設でも、スマホ一つですべての入退室が完結するのは理想的ですね。
平松:子供を抱いていたり買い物で両手がふさがっていたりする時、あるいは介護の現場などで、何もしなくても鍵が開く便利さは、多くの人の助けになると思います。

(Aliro対応機器がUWB通信でAliro対応ロックが動作する様子のデモ)
Q&Aセッション
Q. Aliroを使う際、GoogleやAppleなどのプラットフォーマーに利用料を取られるのではないかと考えていますがいかがでしょうか?
A. アライアンスとしては利用料は考えておらず、一般ユーザーが使う分には費用はかからないのではないかと推測しています。(新貝)
Q. 高級マンションのように複数のセキュリティが存在する建物で、エントランスや、エレベーターの階指定、自室の玄関までの各セキュリティを1つの鍵で実現できるのでしょうか?
A.1つのキーで認証で対応可能です。鍵の即時無効化も可能です。紛失した際などもクレジットカードの停止のように停止することも可能です。(新貝)
Q. MatterとAliroの違いや役割分担を教えてください。どう理解したらよいのでしょうか?
A.Matterはスマートホームの機器に遠隔などで繋ぐための規格、Aliroは近距離認証の機能です。競合するものではなく、共存可能です。(新貝)ロックとしては両方搭載していることで利便性が高まるので対応製品を増やしたいと考えています。(木下)

(新貝氏基調講演資料より)
Q. Matterは発表から4年経ち、当初描いていた理想に対し、2026年現在でどのような評価をされているか?
A.アライアンスとしての正式回答ではありませんが、最新バージョンので1.5で、スマートカメラに対応したことが大きなマイルストーンになったと感じています。(新貝)
2023年に日本企業で初めてMatter認証デバイスを発表しましたが、国内でも対応デバイスも増えてきて、2026年が普及の臨界点になるのではないかと考えています。(※佐藤)
※佐藤宗彦氏(mui Lab株式会社 CXO / 日本支部Matter TIG 代表)はQ&Aセッションから登壇
Q. 過去の標準化(ECHONET Lite等)は成功とは言えないのではと感じています。今までスマートホームは「繋がらないから普及しない」と見ていますが、今回は本気で普及するのでしょうか?
A. 従来は技術仕様が先行していたと感じていますが、Matterは「QRコードをかざすだけで家が繋がる」というユーザー体験を最優先としています。AppleやGoogleのスマートフォンもMatterに標準対応しており、誰もがすでにMatterコントローラーを持っているということが、従来の規格にはない決定的な違いです。(新貝)
つなぐのに課題があったのはご指摘の通りで、規格先行が故のハードルがありました。その反省を踏まえ、「QRコードで繋がる」というUXは、普及に向けて期待できるアプローチだと考えています。(平松)
消費者への伝え方がうまくいかなかったというのが普及しなかった理由のひとつだと感じています。これからは、SNSでインフルエンサーやYouTuberも消費者に向けた発信をすることで普及に寄与できると考えています。(マメ)
iPhoneやAndroidが対応しているので、ほとんどの皆さんが実はすでにMatterコントローラーを持っているという状況です。Bluetoothのマークがあれば自分のスマホやPCにつながるというのを皆さんが当たり前に理解されているように、Matterのマークで繋がるものが選ばれていく世界観になっていくと思います。(佐藤)

Matterの世界観をリアル体験できる3つのデモ展示レポート
会場では、Matterが掲げる「シンプルさ」と「相互運用性(メーカーの垣根を超えた連携)」を体験できる3つのブースが用意されました。
①QR Easy Setup(誰でも簡単にできる設定)

これまではメーカーごとにアプリを入れ、アカウント登録する手間がありましたが、Matter製品なら、本体のQRコードをスマホで読み取るだけで設定完了。iPhoneの「ホーム」やAndroidの「Google Home」アプリから直接操作でき、ハブやブリッジといった中継器も不要になります。
今まで興味があったり、やってみたいと思っていた人が直面してきたのは、メーカーごとのアプリでのデバイス設定です。スマートホーム製品は、スマホに繋がらないと価値が発揮できませんが、設定がうまくいかなかったり、手順が複雑だったりするのが課題でした。
逆にMatter接続のデメリットとしては、メーカーアプリでは使えるフル機能が、シンプルな機能に限定されていることです。各メーカーごとにMatterで使える機能は異なりますが、必要最低限の操作はできるので、不慣れな家族でもスマートホームの手軽さやメリットは感じやすくなります。
②Beyond Multiple Makers(ブランドの壁を超える)

「A社のセンサーが反応したら、B社の照明を点ける」といった、メーカーをまたいだ連携がスムーズに行えます。「アレクサ、おはよう」の一言で、異なるメーカーの照明、空気清浄機、カーテン開閉器、スマートプラグに接続された扇風機などが一斉に連動する様子が実演されました。

このデモブースでは、異なるメーカーの製品が、シーンごとに連動する様子を体験いただきました。
- アクション(朝): 「アレクサ、おはよう」と話しかけるとA社の照明が点灯し、B社の空気清浄機がONになる。
- アクション(夜): 「アレクサ、おやすみ」と話しかけると、C社の照明が消灯し、B社の空気清浄機がOFFになる。
また、メーカーによっては、Matter対応ハブを経由して、Matte非対応の機器も操作でき、これらはこのシーン動作にも組み込まれました。
③Multi-admin & Status Sync(家族全員が容易に使えるスマートホーム)

Matterコントローラの相互運用性の機能「マルチアドミン」は、家にスマートホームを導入していても「お父さんのスマホからしか操作できない」といった不便を解消してくれます。家族がiPhoneでもAndroidでも、あるいはスマートスピーカーや他のコントローラからでも、同じデバイスを同じように操作でき、その状態(鍵が開いているか等)もリアルタイムで全員の画面に同期されます。
- Amazon Echo Showの画面を操作してスマートキーを解錠
- iPad(iPhone)のホーム画面で、ロックのステータスが「解錠」
- Amazon Echo Showに「アレクサ、ライトをつけて」と呼びかけると照明がついて、各コントローラデバイスに表示されているステータスが同期される
- スマートキーが解錠したらスマート電球も同時に点灯(上記②のデモ同様)
この「マルチアドミン機能」は、使う側が、iPhoneやiPad、AndroidスマートフォンやAndroidタブレット、スマートスピーカーであれば、Amazon Echoシリーズ、Google Nest、Apple HomePodシリーズ、またその他のMatterコントローラのどれであっても、Matter接続されているデバイスは、個別の設定なしに並行して操作が可能です。また、各デバイスで、動かす対象の機器の状態がリアルタイムに同期されます。(このデモではスマートキーの解施錠ステータスと、スマート照明ON/OFFステータス)
国内で購入できるMatter対応製品展示コーナー
また、現在国内で流通しているMatter対応製品の一部の展示スペースも。国内メーカー、海外メーカー問わず様々なバリエーションの製品が並びました。(一部はB2Bのみの展開)


展示したスマートホーム製品のカテゴリ
- スマートスピーカー/スマートディスプレイ(Amazon Echo/Google Nest/Apple HomePod mini)
- スマートホームコントローラー(アクセルラボ ※B2B向け/Aqara)
- Matter対応Wi-Fiルーター(NECプラットフォーム 認証取得予定/erro)
- Matterコントローラボード(mui Lab)
- PC(Apple MacBook)
- Matter対応ブリッジ(SwitchBot/Philips Hue/IKEA/Nature)
- スマートリモコン(Nature/SwitchBot/Aqara)
- スマート照明(電球型、テープライト型、スタンド型、シーリング型:Philips Hue/Nanoleaf/SwitchBot/Edison Smart/ODELIC)
- スマート照明スイッチ(Moes)
- 各種センサー(温湿度計、開閉センサー等:Aqara/IKEA)
- スマートキー(美和ロック)
- ロボット掃除機(iRobot)
- HEMS機器(Panasonic)
- スマートプラグ(TP-Link)
- スマートボタン(IKEA)
- スマートカーテン(SwitchBot)
- スマートキャンドルウォーマー(SwitchBot)
- 空気清浄機(SwitchBot デモスペースでの展示)
(参考)国内で販売中のMatter対応製品一覧– β版:X-HEMISTRY調べ
https://www.x-hemistry.com/post/matterproductslists
NECプラットフォームズ「Matter×顔認証でスマートなマンションライフを」

(NECプラットフォームズ配布資料より)
展示ブースの中で興味深かったのは、本イベントのスポンサーを務め、LIVING TECH協会にも参画するNECプラットフォームズのWi-Fiルータ(以下、Matterコントローラー対応ルータ)です。
通常のルータとしてももちろん機能しますが、Matterコントローラーの役割も兼ねるので、1家に1台あればMatter製品の管理とコントロールができるようになります。
このデモでは、Matterコントローラー対応ルータと、NECの顔認証システムを連携させ、顔認証による玄関ドアの解錠をトリガーに、照明やセンサーなどのIoT機器が連携する「次世代マンション」をイメージした体験です。Matterコントローラーによる機器の統合により、入居者はもちろん、マンションデベロッパーや管理業者、設定業者にとっても運用・管理・サポートがシンプルになります。Matterによって、従来分断されていたシステムや機器がひとつに統合管理できるようになる未来はそこまで来ています。
まとめ|Matterでつながるスマートホーム2.0
前編・後編にわたってConnectivity Standards Allianceの横浜メディアデーのイベントの模様をご紹介してきました。Matterに関する情報だけでなく、デモ体験や製品展示は、まさに百聞は一見に如かずでした。今回のイベントにお集まりいただいたメディア各社様も、スマートホームやMatterに精通した方ばかりではありませんでしたし、この記事を読んでくださっている方も、精通されている方ばかりとは限りません。
メディア向け公開イベントではありましたが、もっと多くの方にスマートホームやMatterを知っていただくために、Tobin氏や新貝氏の基調講演での、MatterやAliroのわかりやすい解説と、3つのデモ、製品展示、スポンサー企業展示をなるべく詳しくご紹介してきました。少しでも皆様のご理解につながれば幸甚です。
当日ご参加されたメディアの皆様はその体験を通じて、現地参加はかなわなかった方や、この記事をご覧いただいている皆様にも、今までバラバラだったスマートホームが、Matterという規格を通じて繋がり、まとまるというイメージをしていただけるようになってきたのではないでしょうか。
相互運用性によって、わかりやすく、簡単に繋がるだけでなく、MatterやAliroは、セキュリティも担保しています。消費者にとってもメーカーにとっても、これらの4本柱はメリットとなります。

(Tobin氏基調講演資料より)
アライアンスの開発者やエンジニアは、メーカー横断だからこそ起こりうるトラブルや課題に日々向き合って、消費者にとって課題を解決し、その先にある豊かな暮らしの実現のために日々奮闘し、短期間で新たなバージョンをリリースしています。
アライアンスの日本支部の活動により、「よくわからない海外の規格」ではなく、「世界共通で、日本にもローカライズした普及」が少しずつですが着実に進んでいます。

(新貝氏基調講演資料より)
スマートホームは家電やガジェットだけではなく、日本を代表する住宅設備メーカーや、鍵メーカーも多く参画しているので、いち消費者としても、もっとMatterにつながる家電やデバイス、住宅設備が増えてほしいと願うばかりです。
これからも、LIVING TECH協会としては、「人々の暮らしを、テクノロジーで豊かにする。」というミッションの実現に向けて、スマートホームの普及啓蒙活動に取り組んでまいります。
参考リンク(メディアデーご参加のメディア様記事)
Connectivity Standards Alliance 団体情報
1. Connectivity Standards Alliance
Connectivity Standards Allianceは、IoTの基盤と未来の構築を目指すアライアンスで、2002年に設立されました。アライアンスのメンバーはグローバル企業で構成されています。私たちの暮らし、働き方や余暇の過ごし方を大きく変革させる製品開発のため、アライアンスは普遍的でかつオープンな標準規格を作成し、進化させる努力を重ねています。
メンバー企業の深く多様な専門知識、強固な認証プログラム、オープンなIoTソリューションの提供により、アライアンスは、より直感的で想像力豊かかつ便利な世界の実現に向けた活動をリードしています。
アライアンスの取締役会は以下の役員で構成されています。(アルファベット順)
Allegion、Amazon、Apple、ASSA ABLOY、Comcast、Espressif、Eve by ABB、Fortune Brands、Google、Haier、Huawei、IKEA、Infineon Technologies AG、The Kroger Co.、LEEDARSON、Legrand、LG Electronics、Lutron Electronics、Midea、Nordic Semiconductor、NXP Semiconductors、OPPO、Resideo Technologies、Samsung Electronics、Schneider Electric、Siemens、Signify(Philips HueおよびWiZ)、Silicon Labs、Somfy、STMicroelectronics、Tuya、Verizon、Wulian
そのほかアライアンスの詳細については、以下のWEBサイトをご確認ください。
https://csa-iot.org/
2.Connectivity Standards Alliance日本支部
日本支部は、国内のIoT市場に関心を持つ有志企業によって構成され、グローバルな協力関係を深めながら、日本特有のニーズに対応した技術や解決策を提供しています。アライアンスのマーケティングチームとの連携により、日本国内での展示会出展や講演を積極的に開催し、MatterやAliroに関する認知度向上を目指しています。
また、Connectivity Standards Allianceが開発するオープンなIoT標準規格を支援し、適切なアライアンスワーキンググループに対して、日本市場向けの技術要件を提案しています。これにより、より多くの日本企業がConnectivity Standards Allianceの活動に参加し、IoT標準規格の普及を加速させています。
CSA日本支部は、メンバー間での知識や情報の共有を促進し、協力し合いながら、IoT市場の発展に貢献しています。私たちは、IoTを支える標準規格が日本市場にもたらす価値を最大化し、より豊かなデジタル社会の実現に向けて邁進しています。
リーダーシップ
代表:新貝 文将( X-HEMISTRY株式会社 代表取締役CEO )
副代表:中村 成貴(パナソニック株式会社 事業開発総括)
事務局長:三島 デンバー(アリオン株式会社 品質ソリューション事業部 規格認証部 部長)
【活動内容】
- MatterとAliroを中心に日本におけるアライアンス活動を推進、認知度を向上
- アライアンスのマーケティングチームと連携して、日本での各種イベントや講演を積極的に推進
- グローバルでオープンなIoT標準規格の開発を支援するため、適切なアライアンスワーキンググループに日本市場に適した技術要件を提案
- アライアンスへの日本企業の参加を誘致
- アライアンスの日本メンバー企業間での知識や情報の共有
今後もLIVING TECH協会とConnectivity Standards Alliance日本支部は連携して、日本市場におけるアライアンス各規格の認知向上ならびにアライアンスにおける日本のプレゼンス向上に努めてまいります。
メディアデー スポンサー企業
- Amazon.com
- NECプラットフォームズ株式会社
- Nordic Semiconductor ASA
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