(会場) 人と人の間でトラブルが多かったり事件が起きたりで、人とつながろうとしている人が少ないです。壁を壊すにはどうすればいいでしょうか。
上田 他者とつながろう、壁を越えて一緒にやろうというときは、お互いのことをまず知らないといけないと思います。相手がどういう指向性があるのかもっともっと対話しなければならないと思います。とても難しいことですが。
佐藤 僕自身もやりたいことを実現しようとすると難しいことがたくさんあります。ただ、自分がこういう社会にしたいという「在るべき姿」を自分の体験から語ることが重要です。私利私欲ではなく、高いレベルの志があってつながれる仲間は本物の仲間だと思います。
高見 人と人がいればトラブルが起きるか、すごい化学反応が起きるかのどちらかです。人は見たものを定義するのではなく、定義したものを見ようとするきらいがあると学生にはアドバイスしています。「あの人はああじゃないか、こうじゃないか」と決めてかかることが多く、学生たちも「地域の人は面倒くさいのでは」とも考えてしまいます。ただ、日本人は「擦り合わせの技術」を持っています。無理だと思えることでもうまく擦り合わせながら地道に努力することで解決することができます。最初は駄目だとしても、あきらめずに続けていくことが大切です。
上田 この場に参加した出演者の方々の存在が大分県の価値だと思いました。とてもたくさんの人材がいろいろな地域にいて、多様な分野で活躍できる県になっていただきたいと思います。
首藤 地域で育む学びの力は、地域を育む学びの力でもあるということが分かった一日になりました。