20251012日()

挿絵ギャラリー

紙面掲載後、順次更新します。

※挿絵をクリックすると拡大します。

「哀艶」佐藤唯澄(2年)
制作意図
誾千代の死を追悼する二人を描いた。二人を見下ろしているのは誾千代。真っ白な毛引縅を身に着けている。彼女の後ろの光背は荼枳尼天のもの。統虎は彼女を見続けている。真っ白な着物は死装束のようにも見えるようにした。彼の左手から伸びる糸で遊んでいるのはミケです。
第204回で紙面掲載されなかった作品です(順不同)

「おだやかな波」江島若菜(2年)
制作意図
終章が始まる重要な場面。誾千代姫を画面に大きく入れた。この回では、海に対する誾千代の大切な思いに言及されていた。なので、誾千代の瞳や髪を海の色にすることで、海は誾千代の一部だということを表現した。
第198回で紙面掲載されなかった作品です(順不同)

「あなたと」土井寿姫(2年)
制作意図
統虎と誾千代の夫婦の愛がとても印象的な場面だと思った。統虎の手は誾千代を失った悲しみが伝わるように影にした。誾千代の言葉は統虎にとっての救いであり、これからの未来を生きていくための希望であることを表すために、誾千代の手の場所は光が差し込むように表現した。統虎の手は男らしくゴリゴリした手にして、対照的に誾千代の手は女らしいやわらかい手にした。握り方は力強くして、立花誾千代という人物像を表した。
第205回で紙面掲載されなかった作品です(順不同)

「思い倦ねる」三浦桃歌(2年)
制作意図
誾千代が思い考えている様が書かれているので、答えが出ず悩んでいる表情を描いた。松の木陰で思い悩んでいるように見えるように、誾千代の肌に松の木の影を落とした。
第198回で紙面掲載されなかった作品です(順不同)

「夫婦」岡本青依(2年)
制作意図
誾千代の死で泣いていた統虎が、城戸から伝えられた誾千代の遺言を聞いて、泣いている場合でないと前を向くシーン。統虎がその場に立ち合えなかったものの、遺言を聞いたことで心が通じ合ったように見えて、そのシーンを描いた。涙はそれまでの涙よりも、前を向いた涙として描いた。色味を茶にすることで、懐かしさが表現できるように意識した。
第205回で紙面掲載されなかった作品です(順不同)

「波のあるところ」吉良芙実(2年)
制作意図
今まで戦で忙しかった城から移り住み、波の音を聞きながら心を穏やかにしているシーンを描いた。波の音が聞こえてくるような絵にしたかったので、しぶきを少し入れてみたりした。
第198回で紙面掲載されなかった作品です(順不同)

「結」折元弥子(2年)
制作意図
この回で一番大切だと感じたのは、つながりだ。2人のつながりが途切れないで、ずっと一緒に歩んでいってほしいと思い、絵を描いた。
第205回で紙面掲載されなかった作品です(順不同)

「面影」木村花(2年)
制作意図
後の場面で、竹林の中に荼枳尼天の尾が見えたところを描いた。この荼枳尼天は誾の想いが現れたものではないかと思う。最後の誾の姿は、着て戦いたいと言っていた白具足にした。背景は、白具足との明度差を出すために暗い色にした。
第206回で紙面掲載されなかった作品です(順不同)

「天涯比隣」柳井柚里亜(2年)
制作意図
誾と統虎は男と女としては愛し合えず、想いの形は違っており、普通の夫婦として交わることができないので遠い存在かもしれない。しかし、長年かけてふたりの間に生まれた絆は今、強く結ばれており、普通の夫婦ではないふたりだけの関係性を描きたいと思って制作した。服の模様のように散らして描いている花は「百日草」。「絆」「不在の友を思う」という花言葉がある。たとえ戦で傍らにいなくとも、互いに想い合っているふたりにぴったりだと思う。ふたりの表情や背景、服の色味でも心情を表現した。
第199回で紙面掲載されなかった作品です(順不同)

「綾」和田花埜(2年)
制作意図
前向きな内容だったので、明るめの色味を使い、誾千代と統虎の心情を表せるように工夫して描いた。タイトルの「綾」は、離れていた2人の気持ちが交わった様子を意味として込めた。統虎の表情は読者に想像してほしかったから、あえて背を向けた構図にしたので、注目してみてください。
第199回で紙面掲載されなかった作品です(順不同)