9月1日から「県立アルゲリッチ記念館」として再スタートを切るしいきアルゲリッチハウス=別府市野口原
別府市野口原のしいきアルゲリッチハウスが県有化され、9月1日、「県立アルゲリッチ記念館」として再スタートを切る。別府アルゲリッチ音楽祭を主催するアルゲリッチ芸術振興財団の活動拠点。今後、県と財団の両輪で芸術文化のさらなる振興を図っていく。
ハウスは音楽祭総監督を務めるマルタ・アルゲリッチ氏の功績を顕彰しようと、故椎木正和氏からの寄付を受けて同財団が建設。平屋(約800平方メートル)で、ホール(174平方メートル)は150席。2015年に開館した。
昨年、同財団の関係者が「音楽祭の成果や精神を後世に引き継ぐことが県の芸術文化発展に不可欠」として、県有化の請願を県議会3月定例会に提出。「運営方針に掲げる取り組みがより深化するよう施設を管理すること」などを求め、全会一致で採択された。その後、財団が施設の寄付を申請し、受領されることになった。
県は「財団がこれまでやってきた活動をベース」に、アルゲリッチ氏の功績顕彰、音楽文化の発信、若手音楽家の育成、教育分野との連携などでの活用を目指す。
ハウスのレジデント・アーティストに就任している国内外で活躍する音楽家5人らによる「レジデント・アーティストシリーズ」のほか、新たな試みとして、県内中学校7校の生徒への一流声楽家による合唱指導なども予定。芸術文化振興課は「携わってきた人たちの思いや歴史を受け継ぎ、安定的に継承して芸術文化の充実を図っていく」という。
財団の伊藤京子理事長は「財政支援だけでなく、県が持つマンパワー、ネットワークを活用して継承に向けた基盤を確かなものとしたい。それぞれの得意分野を生かし、協働して社会の中での芸術の役割を追求していく」と話している。