10年に1度の勅祭を控える宇佐神宮上宮=宇佐市南宇佐
【宇佐】全国八幡社の総本宮・宇佐神宮(宇佐市)で6日、10年に1度、天皇陛下の使者(勅使(ちょくし))を迎える「臨時奉幣(ほうべい)祭」(勅祭)が古式にのっとり執り行われる。258回目。同神宮御鎮座1300年記念事業のメイン行事と位置付けられ、4日からはさまざまな関連イベントもある。
勅祭は、派遣された勅使が天皇の御幣物(ごへいもつ)を献上し、御祭文を神前にささげる祭事。定期的に勅使が派遣される勅祭社は出雲大社(島根県)や明治神宮(東京都)など全国で16社しかなく、九州では宇佐神宮と香椎宮(福岡市)のみ。
宇佐神宮では720年、大隅・日向の隼人の乱平定を祈願するため、元正天皇が勅使を派遣したのが始まりとされる。1925年から10年に1度となった。
6日は午前10時半ごろ、勅使や神職らが天皇陛下からの御幣物を携えて斎館を出発。上宮の本殿で御幣物や御祭文を奉納し、正午過ぎまで神事が続く。
一般参拝者は勅祭が終わる午後1時までの間、手水舎より上宮側へは参拝できない。勅祭の様子は表参道でのみ見学可能。境内では奉祝神楽や豊前大富神社の感応楽、表千家、裏千家の野だてなどの記念行事も。
4日は午前10時半から小笠原流同門会が100回、的を射る百々手(ももて)式、午後1時半からは小笠原流と武田流による流鏑馬(やぶさめ)神事が行われる。観覧には拝観券(千円)が必要。
5日は呉橋(くれはし)(県指定有形文化財)が午後2時から一般開放され、勅使街道(西参道)側から渡れる。夜はちょうちん行列。列を作って同街道を歩き、勅使斎館前で勅使歓迎の行事をする。その後、奉祝花火千発も打ち上げられる。
同行列は参加でき、申し込みは午後6時半から同神宮そばの市観光協会前で受け付ける。参加費1500円(ちょうちん代含む)。問い合わせは宇佐商工会議所(0978-33-3433)。
全体の問い合わせは同神宮(0978-37-0001)。