条例を周知するため啓発活動をする市職員=1日、由布市湯布院町川上
【由布】由布市は1日、公共の場所や他人が所有する場所でのポイ捨てなどを禁止する「市ポイ捨て等の防止に関する条例」を施行した。特に対策が必要なエリアとして重点地域に指定された同市湯布院町の「湯の坪街道」周辺では市職員らが啓発グッズを配り、観光客らに協力を呼びかけた。
条例は、市内全域で▽ごみのポイ捨ての禁止▽ペットのふんの飼い主による回収義務▽路上喫煙の制限―を規定。市長が特に定める重点地域では▽飲食物を販売する事業者に対する回収容器の設置・管理義務▽路上喫煙の禁止が明記された。違反した場合、勧告・命令の上、個人は2千円、事業者には5万円の過料を科す。
この日は、湯布院町川上の湯布院中央児童公園に市職員や地元5団体でつくる「クリーンアップ協議会」のメンバー約20人が集合。大塚守市商工観光課長が「今日からが本番。啓発をして『住んでよし、訪れてよし』の地域にしていこう」とあいさつ。「みんなの協力できれいな湯の坪街道!」と書いたティッシュを配って条例を周知した。
市は湯の坪街道の2カ所に重点地域であることを示す看板を設置。公設のごみ箱と指定の喫煙所を設け、地域内の対象事業者には、ごみ箱を配布した。年に何度も湯布院町を訪れるという北九州市の40代女性は「ごみ箱が少ないと思っていた。外国人観光客も多いので、きちんと表示をしてルールを伝え、きれいな街にしてほしい」と話した。