警察庁の全国作文コンクールで入賞した竹山明里さん=大分県庁
【大分】大分市野津原小1年の竹山明里(ひかり)さん(7)=大分市野津原=が警察庁主催の「交通安全ファミリー作文コンクール」で、佳作にあたる交通局長賞に選ばれた。竹山さんの兄は自宅前の道路で車にはねられ亡くなっており、速度超過やよそ見運転をしないよう呼びかける内容。「選ばれてうれしい。みんなに車の運転に気をつけてほしい」と話している。
コンクールは、子どもたちの交通安全意識向上などを目的に1979年に始まった。本年度は全国の小中学生から4560点が寄せられ、最優秀2点、優秀11点、佳作23点が選ばれた。
明里さんの作品は「てをあげておうだんほどうをわたります」。明里さんの生まれる9カ月前、兄の沓里(かずさと)ちゃん=当時(4)=は自宅前の道路を横断中に車にはねられ亡くなった。
両親は交通指導員をしており、いつも手を上げて横断歩道を渡るよう言い聞かされていることや、兄を失った悲しみ、安全運転の思いをつづった。
母の文(あや)さん(52)は「覚えたての文字で原稿用紙3枚に一生懸命に書いた努力が実った」と入賞をたたえる。
2月初めには、野津原小で全校児童ら約120人を前に県警交通部の石角(いしずみ)和久総括参事官から表彰状を受け取り、作文を朗読した。
―よそみうんてんは、しないでください―。人前が苦手という明里さんは、目を潤ませ声を震わせながら、心を込めて作文を最後まで読み上げた。