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遠い解明、追及続く 大分県教委汚職事件発覚から11年

オンブズマン、新たな裁判視野

 教員採用を巡る贈収賄に端を発した2008年の大分県教委汚職事件は14日、発覚から11年となった。教育関係者らによる「口利き」や試験の点数改ざん…。組織ぐるみで繰り返されてきた不正の実態解明を目指し、おおいた市民オンブズマンが起こした住民訴訟は今なお続く。新たな裁判も視野に入れており、「事件を風化させない」と追及を貫く考えだ。
 「常識的にも法理論的にもおかしい」。9日に大分市であったオンブズマンの総会。裁判の報告に立った瀬戸久夫弁護団長(68)は、昨年9月の福岡高裁判決を批判した。
 採用試験の不正に関わった人物に賠償金を請求(求償)すべきだとして、県と争っている「求償権訴訟」。県教委ナンバー2だった元教育審議監(72)が収賄罪で有罪確定後に返納した退職金約3200万円を、求償額から相殺した県教委の判断の是非が最大の争点になっている。
 昨年の判決は「相殺はできない」とオンブズマン側の主張を認める一方、負担割合について独自の算定基準を示し、元審議監ら2人に求償する額を一審大分地裁判決から大幅に減らした。オンブズマン側は不服として上告し、「既に求償すべき額はない」という立場の県側も上訴。現在は最高裁の対応を待っている。
 不正の真相を明らかにしたい。それが裁判を続ける最大の目的だ。
 誰が合格依頼の口利きをしていたのか。事件発覚直後に県教委が実施した内部調査ではOBや政治家らの存在が取り沙汰されたが、具体的な人物は特定されなかった。責任を追及する手段として思い付いたのが求償権。13年4月の提訴から、もう6年余りが過ぎた。
 司法判断は厳しい。「県は関与した人をちゃんと調査・特定すべきだ」というオンブズマンの「核心」の主張は退けられてきた。
 不正な点数改ざんによって合格したとして、採用取り消し処分を受けた男性2人が身分回復を求めてそれぞれ起こした別の訴訟も、昨年6月に終結。1人については元大分大教授の口利きが浮上したものの、全容解明はなお遠い。
 オンブズマンが新たに検討しているのは、採用取り消し訴訟で県が原告の2人に支払った賠償金の責任追及だ。住民訴訟の前提となる監査請求を県に申し立てる考えだ。「諦めずに粘り強く、しつこくやっていく」。永井敬三理事長(71)=別府市=は強調する。
 事件をこのまま闇に葬ってはならない―。年月を重ねても、追及の手を緩めるつもりはない。

〇大分県教委「改革進める」
 県教委は事件を機にさまざまな「改革」に着手。人事評価システムの導入、民間人校長の採用など「風通しの良い組織づくり」(教育人事課)を進めてきた。
 「カネとコネ」でゆがめられてきた教員採用試験は、点数改ざんが二度とできないよう、県人事委員会が採点や成績一覧表の作成を担うようになった。工藤利明教育長は「公平・公正・透明性が第一」と話す。
 子どもたちの学力・体力向上も掲げる。同課の渡辺登課長は13日、「信頼回復には目に見える実績も必要。引き続き教育改革を進めていく姿勢に変わりない」と話した。

<メモ>
 県は点数改ざんのあおりを受け、2007、08年度の教員採用試験で不合格とされた53人に9045万円の賠償金を支払った。このうち5342万円は教育関係者らの寄付で補?(ほてん)。有罪となった元教育審議監(72)が返納した退職金3254万円も充てた。
※この記事は、6月14日大分合同新聞朝刊1ページに掲載されています。
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