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介護業界 期待と不安 4月から外国人労働者受け入れ拡大

 入管難民法の改正で外国人労働者の受け入れが4月から拡大されることについて、県内の介護業界は「深刻な人手不足の改善につながれば」と期待している。新たな仕組みに「日本語などどの程度の力を持った人材が来日するのだろうか」と不安の声も。外国人の雇用経験がない各施設は受け皿整備にも悩みを抱え、行政に相談窓口の開設などサポートを求めている。
 「言葉はたどたどしくても、笑顔を絶やさず優しいので高齢者から慕われている」
 大分市皆春の介護老人保健施設「大分豊寿苑」は2009年からフィリピンの介護福祉士候補者を受け入れている。同国との経済連携協定(EPA)に基づく制度を利用しており、県によると県内唯一の事例だ。
 現在は女性2人が勤務。食事やトイレ、入浴などの介護業務をこなす。1年前から働くブラザン・ジャネッサ・デラクルーズさん(29)は「だいたいの日本語は分かる。でもオオイタコトバ(方言)難しい」と笑顔。日本の資格を取り、長く働けることを願っている。
 国の調査によると、県内の16年度の介護職員数は2万2521人。高齢化の進行で20年度には2万3616人が必要となるが約350人足りず、25年度には約1600人不足すると推計されている。
 県老人保健施設協会の大久保健作会長(70)=竹田市、大久保病院理事長=は「働き方改革もあり、外国人の力を借りなければ施設運営をやっていけなくなる」と予測。入管法の改正に伴い、現行と比べて外国人材を雇用しやすくなるとみられ、多くの施設が受け入れに関心を持っているという。
 不安も少なくない。どんな形で人材を紹介してくれるのか、語学力や介護の知識がある人材を確保できるのか、職場に定着させられるか―など、見当がつかない。
 豊寿苑では受け入れの際、住む場所を確保し、家財道具をそろえる。宗教に配慮し礼拝に行けるよう休日をつくり、ホームシックにならないよう職員が外出に誘うこともある。「人数が多いと指導が大変になるなど、新たな課題が出てくるのでは」とみている。
 県老人福祉施設協議会の大木隆会長(65)=杵築市、みのり村理事長=は「各施設には外国人の雇用ノウハウがなく、人材は大都市に集中して地方に来ないかもしれない。どちらも施設だけでの解決は難しく、行政には優れた人材の確保・定着に向けた支援をお願いしたい」と話している。 

<介護現場の外国人材>
 現在は経済連携協定を結ぶインドネシア、フィリピン、ベトナムから年に各300人を上限に受け入れている。働きながら介護福祉士の資格取得を目指す人が対象。取得までは最大4年間在留でき、取得後は制限なく更新できる。改正入管法の施行後は業務の即戦力確保を目的に、技能や日本語試験の合格者らを5年間で最大6万人受け入れる方針。
※この記事は、1月5日大分合同新聞朝刊23ページに掲載されています。
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