首脳会談に臨むトランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領=17日、ワシントン(ロイター=共同)
【ワシントン、キーウ共同】トランプ米大統領は17日、ホワイトハウスでウクライナのゼレンスキー大統領と会談した。ウクライナが供与を求める巡航ミサイル「トマホーク」について「米国も必要だ」とし、戦闘激化につながるとの懸念を表明した。ゼレンスキー氏は会談後、トランプ氏が供与を見送ったことを示唆し、引き続き要求する意向を表明した。
トランプ氏は会談で「トマホークを供与せず戦争を終わらせることが望ましい」と主張。会談後に交流サイト(SNS)で「現状の戦線」で即時停戦するようウクライナとロシアに要求した。
トマホークは長射程でウクライナ国内からロシアの首都モスクワに届く。ロシアのプーチン大統領はトランプ氏との今月16日の電話会談で、トマホーク供与は米ロ関係やウクライナ問題の解決に重大な損害を与えると伝達。トランプ氏は供与を検討していたが、電話会談で慎重姿勢に転じた。
ゼレンスキー氏は17日の会談で、プーチン氏に圧力をかけるためトマホークが必要だと強調した。国産無人機と共にロシア国内の軍事目標に限定して使うと述べた。トマホークと引き換えに、数千機の国産無人機を提供する考えも示した。
停戦について「ウクライナは平和を望んでいるが、プーチンは望んでいない」とし、ロシアは停戦前に領土問題の合意を図っていると指摘した。
トランプ氏はSNSで「殺りくをやめ、合意を結ぶ時がきた」とゼレンスキー氏に伝えたと説明。「戦争と勇気によって境界線が引かれた。現状のまま双方に勝利を認めさせ、歴史に判断を委ねるべきだ」と主張した。
米ウクライナ首脳の対面会談は9月23日以来。トランプ氏はプーチン氏との電話会談の内容を共有し、ハンガリーの首都ブダペストで予定する米ロ首脳会談についても議論した。トランプ氏はゼレンスキー氏を交えた3者会談を目指さない意向を示した。
トマホーク 米国で開発された巡航ミサイルで高い命中精度が特徴。主に水上艦や潜水艦から発射する。音速に近い「亜音速」で低高度を飛び、敵の防空網をかいくぐるような飛行経路を設定できる。衛星利用測位システム(GPS)での誘導も可能。事前に入力したデータと実際の地形を照合し飛ぶ方式もある。米軍は1991年の湾岸戦争で実戦投入し、イラク戦争やシリア攻撃でも使った。日本政府は反撃能力(敵基地攻撃能力)の一手段として取得を進める。
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