なぜ「遊ぶ会社」は強くなるのか?売上10倍・離職ゼロ、組織を変えたゲーム研修の舞台裏 #ヒットの裏側
「会社の研修で、ゲームをするんですか?」
~失われた理念を蘇らせる“遊び”の力~
「会社の研修で、ゲームをするんですか?」
私たちが企業向けに「アチーバス」を提案すると、かつてはそんな反応が珍しくありませんでした。
仕事は真剣にするもの。研修は学ぶもの。そして遊びは仕事とは別のもの。
しかし、私たちはむしろ逆だと考えています。
遊びは、失われた理念を蘇らせ、組織を強くする
遊びは、埋もれていた一人ひとりの才能やリーダーシップを目覚めさせる
遊んでいるとき、人は肩書きや役職から少し離れ、自然な素の自分を出しやすくなります。

失敗しても笑い合える。普段話さない人とも話せる。
相手の意外な強みに気づく。誰かを助け、自分も助けてもらう。
遊びによって、一人ひとりが目覚め、チームも動き始める
そうした体験から、一人ひとりの主体性が引き出され、人間関係が変わっていきます。
◾️理念を「教える」から、「体験する」へ
会社を始めた頃は、
「こんな会社をつくりたい」
「こんな未来を実現したい」
と、社長も仲間も夢中で語り合っていた。
けれど、会社が成長し、人が増え、部署や役職ができていくと、いつの間にか仕事の主語が、
「私たち」から「自分」へ
変わってしまうことがあります。

「自分の仕事だけやればいい」
「他部署のことは自分には関係ない」
「会社の未来は、経営者が考えるもの」
理念は残っている。
けれど、人の行動からは理念が消えている。
私たちは、そんな「理念の死」を何度も見てきました。
理念そのものがなくなったわけではありません。
ただ、社員一人ひとりの中にあった「理念のスイッチ」が、いつの間にかOFFになっているのです。
わたしたちの研修では、仲間を助ける、相手の話を聞く、自分から行動する、違う考えの人と協力する、といったことをゲームの中で実際に体験します。
思い通りにならない。
すれ違う。
誰かに助けられる。
自分一人では達成できないことに気づく。
そして、成功の17原則に触れながら、もう一度仲間とつながり、一つの目標に向かっていく。
その体験のあとに、自分たちの会社の理念を語ります。
すると問いが、
「この理念をどう解釈するか?」
から、
「この理念を、私たちはどう実現するか?」
へ変わっていきます。
先日、ある会社で研修を実施したときのことです。
ゲームを終えたあと、社員たちは「これから、この会社をどうしていけばいいのか」を本気で語り合い始めました。
その中で、一人の社員から、こんな趣旨の言葉が出ました。
「社長だけじゃない。自分たちも頑張らなきゃいけない。」
社長は、その言葉をしっかりと受け止めていました。
私は、その光景を見ながら思いました。
止まっていた理念のスイッチが、もう一度入った。
そして理念が「社長のもの」から、「私たちのもの」になった。

理念は、社長が一人で守るものではありません。
社員一人ひとりが、
「これは、自分たちが実現する未来なんだ」
と思ったとき、理念は初めて組織の中で生き始めます。
私たち株式会社遊びるどは、成功哲学を体験する、協力達成型ボードゲーム「アチーバス」を企業研修や人材育成に活用してきました。
トレーナー講座受講者は約450名、累計プレイ人数は推計3万人以上。
企業でも100社以上で導入されています。
その中では、ホテル業で売上が約10倍になったケース、不動産管理会社で毎年出ていた離職者が一時ゼロになったケースなど、さまざまな変化が生まれてきました。
なぜ「遊び」が、人と組織を変えるのか。
その原点と舞台裏をお話しします。
◾️E判定から東大へ。人生を変えた『思考は現実化する』
私、梅村武史の原点には、一冊の本があります。
ナポレオン・ヒルの『思考は現実化する』です。

大学受験に全滅し、E判定だった私は、この本に書かれていた成功哲学を実践し、東京大学に合格しました。
その後、ナポレオン・ヒルの成功哲学を扱う自己啓発会社に入り、約7年半にわたり営業やセミナーに携わりました。セールス未経験から個人売上10億円、ベストマネージャー賞を受賞するまでになりました。
成功哲学によって、私の人生は大きく変わりました。
しかし、多くの人に自己啓発を届ける中で、ある「限界」に気づきました。
個人だけが成長しても、組織全体が変わるとは限らない。
セミナーを受講した経営者だけが熱くなり、会社に戻って「会社を変えるぞ!」と意気込んでも、社員との温度差が広がってしまう。
家庭でも、自分だけが成長した結果、パートナーに対して「どうしてこの人は変わらないんだ」と心のギャップが広がってしまう。
そこで、私の中に新しい問いが生まれました。
「一人だけが成功するのではなく、みんなで成功する方法はないだろうか?」
これが、現在のアチーバスにつながっています。

◾️「私が勝つ」から「私たちで達成する」へ
アチーバスという名前は、
ACHIEVE(達成する)+US(私たち)=ACHIEVUS
から生まれています。
目指すのは、誰か一人の勝利ではありません。
一人ひとりに目標がありながら、チームとしての目標もある。
そのためには、仲間の話を聞く、助ける、任せる、助けてもらう、失敗したらもう一度挑戦する、といった行動が必要になります。

ゲームを続けるうちに、参加者の意識が、
「私」から「私たち」へ
変わっていきます。
アチーバスの背景には、15兆円の資産家、鉄鋼王アンドリュー・カーネギーの意志を受け継ぎ、ナポレオン・ヒルが500名の成功者を長年研究して体系化したとされる「成功の17原則」があります。
これを知識として聞くだけではなく、ゲームで体験する。
「知る→体験する→習慣にする」
ことを目指しているのが、アチーバスです。
◾️「遊んでいる時と、絶体絶命のピンチに人は成長する」
私たちが大切にしている考え方があります。
「人は、遊んでいる時と絶体絶命のピンチに成長する」
というものです。

とはいえ、企業研修で社員を絶体絶命の状況に追い込むわけにはいきません。
でも「遊び」なら、安心して失敗できる環境をつくれます。
ゲームなら、間違えても「ナイスチャレンジ!」と笑い合い、何度でも挑戦できます。
だからこそ、普段の仕事では見えない姿が現れます。
普段は発言しない若手がチームを動かす。
いつも指示を出している管理職が部下に助けられる。
部署も年齢も役職も違う人たちが、一つの目標のために協力する。
失敗が許される遊びの場だからこそ、素の性格への気づきや相互理解が生まれ、安心できる場や職場コミュニケーションの活性化につながると整理しています。
「遊びだから、本当の自分が出る。」
そこに、組織を変える入口があります。
◾️リフレクションで成長が習慣化される

多くの企業が、理念浸透や人材育成に取り組んでいます。
朝礼、研修、社内対話、経営者からのメッセージ。日々の研修。OJT。
どれも大切です。
しかし、いつも問題になるのは、知っていることと、行動できることは違う、ということです。
アチーバスでは、仲間を助ける、相手の話を聞く、自分から行動する、違う考えの人と協力する、といったことをゲームの中で実際に体験します。
そして鍵となるのが、その後のリフレクションです。
「成功の裏側に何が起こっていたのか?」
「どのような時、仲間を信頼できたのか?」
「誰のどんな行動でチームが変わったか?」
「職場に置き換えると、何ができるのだろう?」
ゲームで起きたことを振り返り、仕事と接続させていきます。
これは研修後も続きます。
これを「グループリフレクション」と呼んでます。
定期的に少人数のグループで時間をとり、事例を共有してゆく。
事例のテーマは、理念を実現させたSTORYだったり、目標達成につながった成功事例だったり、切り口は様々です。
そして、会社全体で発表会をすると成功事例が共有されます。
そうした事例を共有することで、一人の経験がチームの学びになり、会社にとって重要なことを『私たち』で進める文化が育っていきます。

体験する→気づく→言葉にする→職場で実践する。
私たちは、この「アチーバス×グループリフレクション」が、人と組織を変えていく大きな鍵だと考えています。
◾️組織の立て直しが急務だったホテル業。3年で売上約10倍へ
あるホテル業の企業では、支配人が不在になるなど、組織の立て直しが急務となっていました。
そこで約10名のメンバーで、遊びを活用しながら理念や行動指針を考える研修を実施しました。
すると、少しずつ組織に変化が現れました。
仕事に対する誇りが生まれ、部署を越えた連携が増える。入社間もない社員が活躍し、サービスの質も向上していきました。

そして約3年後、売上は導入前と比べて約10倍になりました。さらに、ホテルの口コミランキングでエリア1位を獲得するまでになりました。
もちろん、こうした業績はアチーバスだけで生まれたものではありません。
私たちが注目しているのは、成果の裏側で「理念を実現する文化」が育っていたことです。
象徴的な出来事があります。
結婚記念日で宿泊するお客様の情報が、フロントだけでなくレストランなど他部署にも共有されました。
すると社員たちは、
「せっかくの記念日なのだから、自分たちにも何かできないだろうか」
と考え、部署を越えて協力し、サプライズのサービスを行いました。
細かな指示があったわけではありません。
「言われたからやる」から、「お客様のために自分たちで考えて動く」へ。
理念が社員一人ひとりの行動になった瞬間でした。
理念は、額縁の中にある言葉ではなく、「私たちはどうする?」を決める判断基準になっていたのです。

◾️離職ゼロ、6名の内定申込。「関係性」が変わると組織が動く
変化はホテル業だけではありません。
ある不動産管理会社では、毎年、ある一定数の離職者が出ていましたが、アチーバスを取り入れた組織づくりを進める中で、離職者がゼロになった事例があります。
ビルメンテナンス会社では、会社説明会にアチーバスを導入。一方的に会社説明を聞くだけではなく、ゲームを通じて会社の雰囲気や価値観を体験してもらった結果、6名の内定申込につながりました。
飲食業では、コロナ禍を経て売上がV字回復し、その後、海外出店や事業の多角化へ進んだ事例もあります。
建設業界の新入社員研修では、アンケートで「残してほしい研修ランキング」3年連続1位になった事例も生まれました。

業種も課題も違います。
しかし、共通しているのは、
人と人との関係性が変わることから、組織が動き始めていることです。
◾️アチーバスで変化をつくる「10の鍵」
私たちはこれまでの実践から、アチーバスによって生まれる変化を「10の鍵」として整理しています。
- 楽しみながら協力し合う心を学べる
- ポジティブな言葉にふれ、思考が書き換わる
- 天然のリーダーシップに目覚める
- 「わたしたち」の意識が育ち、共通の目的をもつ価値を体感できる
- コミュニケーションの本質に気づく
- 視野が広がり、情報の活かし方がわかる
- 決断力・行動力が身につく
- 自分に直面し、自己開示ができる
- 信頼するマネジメントをつかむ
- 成果を創る17原則に触れ続ける
この中でも、企業の管理職研修で特に大切だと考えているのが、
「信頼するマネジメント」です。
上司がすべて正しく指示し、その通りに動いてもらう。
それも一つのマネジメントです。
しかし、組織を本当に強くするためには、
「指示がなくても、自分で判断して動ける人物」を育てること が必要です。
任せる。
見守る。
気づかせる。
そして、成長を支える。
ゲームの中だからこそ、上司自身も「自分は部下を信頼しているだろうか」と気づくことができます。
◾️優しさと強さを兼ね備えた「思いやりリーダー」
私たちがアチーバスを通して育てたい人物像があります。
それが、
「思いやりリーダー」です。

「思いやり」は、愛・優しさ・感じる力。
「リーダーシップ」は、強さ・勇気・行動する力。
優しいだけでは、チームを前に進められないことがあります。
一方、強さだけで引っ張れば、周囲が疲弊することもあります。
だからこそ、
人の気持ちを感じる優しさと、未来へ進むための強さを両方持つ。
そして、一人ひとりが個性を発揮しながらつながり、共通の夢へ向かう。
私たちは、そんな状態を「スイミーな組織」と呼んでいます。

一人のカリスマだけに頼るのではなく、全員が主体性を発揮する。
上司から言われる前に動く。
他部署で困っている人がいたら助ける。
お客様のために、自分にできることを考える。
一人ひとりの力がつながり、1+1が3になる組織をつくることが目標です。
◾️「楽しいだけ」で終わらない。「楽しいから、結果が出る」
アチーバスを始めた当初、大きな壁だったのが、
「遊びやゲームは軽いもの」
という固定観念でした。
「ゲームで本当に会社が変わるの?」
そう思われるのも当然です。
それでも2012年から実践を続ける中で、私たちは一つの可能性を感じてきました。
遊ぶことで緊張がほどける。
素の自分が出る。
失敗できる。
相手を知る。
信頼が生まれる。
主体性が生まれる。
そして、職場の空気が変わる。

楽しい“だけ”ではない。
楽しい“からこそ”、人が動く。
職場の空気が変わると、組織は動き始めます。
◾️「成功したから幸せ」ではなく、「幸せだから成功する」会社へ
私たちのゴールは、アチーバスというゲームを広めることだけではありません。
目指しているのは、
幸せと成功を両立する企業を、日本から増やすことです。
社員同士の関係性が良くなる。
一人ひとりの強みが活かされる。
主体的に動く人が増える。
お客様にもっと喜んでもらおうと考える。
その結果として、会社も成長していく。
私たちは、
「成功したから幸せになる」のではなく、「幸せだから成功する」
という考え方を大切にしています。
その先にあるのが「幸せ創造企業」です。
経営者、社員、お客様、取引先、地域、社会。
企業に関わる人たちが「よろこびあう」会社を増やしていく。
アチーバスで人と人がつながり、グループリフレクションで体験を仕事へつなげ、思いやりリーダーを育て、組織文化へと変えていく。
それが、私たちの目指している未来です。

離職が止まらない。
部署間の壁がある。
理念が浸透しない。
管理職が育たない。
若手社員が発言しない。
そんな組織課題に向き合うとき、いきなり「何を改善するか」を話し合うのではなく、
まず一緒に遊んでみる。
一緒に笑う。失敗する。挑戦する。そして、お互いを知る。
そこから、
「この仲間となら、一緒にやれる」
という関係が生まれ、未来に対する覚悟が醸成されます。
遊びは、仕事の反対ではありません。
遊びは、人と人をもう一度つなぎ、眠っていた理念のスイッチを入れる力を持っています。
社長だけが信じる理念から、
「私たちが実現したい」と思える理念へ。
壁に掲げられた理念から、
一人ひとりの行動に宿る理念へ。
何度でもチャレンジできるのが遊びだとすると、仕事も遊びの精神で行った時、個人も組織も潜在能力に目覚め、パフォーマンスが高まり、社員の幸福度と組織の成果、その両方につながってゆきます
理念を、もう一度「私たちのもの」にする。
そして、自分たちの会社を、自分たちの理念を、もう一度愛せる組織をつくる。
理念は、掲げるだけでは人を動かしません。
一緒に笑い、失敗し、助け合い、挑戦し、「私たちならできる」と感じたとき、理念は再び人の中で動き始めます。
そのスイッチを入れる入口が、私たちにとっての「遊び」です。

そして日本中に、
「仕事って楽しい」
「この仲間と働けてよかった」
「この会社で夢を叶えたい」
と言える会社を増やしていく。
それが、私たちが「遊び」を通じて実現したい未来です。
株式会社遊びるど/アチーバスについて
株式会社遊びるどは、「遊び」の力を活用した人材育成・チームビルディング・組織づくりを展開しています。
「アチーバス」は、成功哲学をベースに、参加者がゲームを通じて協力・主体性・コミュニケーション・リーダーシップなどを体験的に学ぶプログラムです。
新入社員研修、リーダー・マネージャー研修、チームビルディング、理念浸透、組織風土づくりなど、企業が抱えるさまざまな人・組織の課題に活用されています。
目指しているのは、研修を実施することそのものではなく、「私」から「私たち」へ意識が変わり、一人ひとりが主体性を発揮しながら、共通の夢に向かえる組織を増やすこと。
遊びから、組織の未来を変えていきます。
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