「口下手」というコンプレックスが、「人的資本経営」の旗印に変わるまで~笑いで組織文化を解きほぐす、AI時代の“会社文化の専門家”へ
デジタル図書館PABLOS 開発ストーリー :私たちがPABLOSで“肩書き=文脈設計”を後押しする理由
肩書きとは、単なるラベルではありません。自分の多面的な経験を、どの高さの“頂点”に置くか──いわば「文脈設計」です。
私たちパブロス株式会社が運営するデジタル図書館「PABLOS(パブロス)」では、一人で抱えていれば「恥ずかしい」と思ってしまうような高い目標や独自の肩書きを、当たり前のように肯定し、研ぎ澄ませていく──そんな環境づくりを大切にしてきました。
本稿では、この考え方がなぜ生まれたのか、そしてそれが一人の利用者の“コンプレックス”を、時代を牽引する力へと変えていった物語を、館長・神田昌典の視点からお伝えします。

■ なぜ私たちは「肩書き=文脈設計」を後押しするのか
肩書きは、単なるラベルではなく「文脈設計」である──これはPABLOSが一貫して大切にしている考え方です。同じ経験や強みでも、それをどんな文脈の、どの高さの頂点に置くかで、価値はまったく変わります。個人的な情熱が社会的な大義と結びついたとき、その活動は唯一無二の、立体的な価値へと変わるのです。
ただ、そうした高い旗印は、一人で立てようとすると「自分が名乗っていいのだろうか」という照れや恐れがつきまといます。だからこそ、それを肯定し、応援し、研ぎ澄ましてくれる場が必要だと私たちは考えました。その設計思想を体現してくださった利用者が、松本えるおーさんです。
■ コンプレックスが、種になった
最初から、松本さんが「笑いのコミュニケーション」のプロだったわけではありません。かつての松本さんは、極度の口下手でした。世にあるコミュニケーション講座に通っても、教えられるのは「聞き上手」ばかり。口下手な人が聞き上手を極めれば、さらに話せなくなる──そんな悪循環に陥り、自分の居場所を見失いかけていたといいます。
けれど、その絶望が種になりました。松本さんは周囲の「面白い人」を徹底的に観察し、ある真理に辿り着きます。コミュニケーションの中に生まれる「笑い」こそが、人と人の距離を縮め、心の壁を壊す最強のツールである、と。自分と同じように悩む人の力になりたい──その一心で、「笑いのコミュニケーション大学」を立ち上げました。

■ 設計思想①──一人では「恥ずかしい」旗を、場が肯定する
転機は、PABLOSで訪れました。神田昌典との対話、そして“知の部活”とも呼べる刺激的な仲間との交流の中で、松本さんの活動は単なる「話し方教室」を超えていきます。その一つの集大成として、初の著書も上梓されました。
PABLOSは、一人で抱えていれば「恥ずかしい」と感じてしまう高い目標や独自の肩書きを、当たり前のように肯定してくれる場です。松本さんは、こう語ります。
「ここは、自分のやりたいことが言いやすく、それを応援してくれる人がいる場所です」
■ 設計思想②──頂点を、もう一段上へ。「人的資本経営」への接続
さらに神田は、その先の“頂点”を指摘しました。それは、松本さんの活動を単なる「面白トーク術」に閉じ込めず、「人的資本経営」と「心理的安全性」の文脈へと接続することでした。
AI時代において、効率だけを追い求める組織は、人間の「意味」や「熱量」を失い、硬直してしまいがちです。AIを導入しながらも一人ひとりの才能を最大限に発揮させるには、組織文化そのものを「笑い」で解きほぐし、心理的安全性を高めることが欠かせません。
そこで松本さんは、DXやAIの知見を積み重ね、お笑い芸人としてではなく、「組織心理学の視点から、AI時代にフィットする会社文化を構築する専門家」としての旗印を掲げます。「笑い」という個人的な情熱が、AI時代の「人的資本」という社会的な大義と結びついた瞬間でした。

■ コンプレックスが、時代を牽引する力に変わる
この物語が教えてくれるのは、コンプレックスさえも、適切な文脈(コンテキスト)に置けば、時代を牽引する力になるということです。肩書きに飲まれるのではなく、自分の多面性を統合し、自らの名前で立ち上がる。
松本さんの歩みは、AI時代に人間がどう輝くかを示す、一つの希望の形だと私たちは考えています。そして、そうした一歩を「恥ずかしい」で終わらせず、旗印にまで研ぎ澄ませていく──それこそが、私たちがPABLOSという場で後押ししたいことなのです。
■ 結び:AI時代、私たちは「何者」として生きるのか
生きる意味は、過去の棚卸しだけでは見つかりません。PABLOSは、AIという翼を得て、未知のプロジェクトへ飛び込む人々を支援するデジタル図書館です。
AI時代、私たちは「何者」として生きるのか。その答えは、PABLOSの中にある、あなた自身の“探究”の先に待っています。
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