自転車用ヘルメット着用率向上の鍵は「高校生のルール化」―5,646人への調査が示す高校生の本音とは

全国で自転車事故対策が加速する中、国は初めて「ヘルメット着用率」を指標化し、警察庁は“高校生のルール化”こそ普及の鍵だと示しています。自治体の制度化が広がる一方で、オージーケーカブト(代表取締役社長:木村弘紀、以下 Kabuto)が高校生5,646人に行った調査*では、着用による安全意識の向上や「みんなが着けるなら自分も着ける」という行動傾向が明確に表れました。
制度的な後押しと環境整備が進めば、ヘルメット着用は全国で“当たり前化”へ向かう——その変化の兆しが、いま確実に見え始めています。
国が初めて「ヘルメット着用率」を指標化。全国で動き始めた安全対策
令和8年に国土交通省が策定した「第3次自転車活用推進計画」では、5つの目標のうち「自転車事故のない安全で安心な社会の実現」が目標2に引き上げられ、その指標のひとつとして「ヘルメット着用率」が設定されました。警察庁による令和7年6月の調査では、自転車用ヘルメット着用率の全国平均は21.2%と公表されており、計画では毎年度、前年度を上回ることを目標としています。国が着用率向上を明確に打ち出したことで、自治体の取り組みは加速しています。

※国土交通省HPよりhttps://www.mlit.go.jp/report/press/road01_hh_002101.html
事故リスクが約4倍に上る高校生の着用を推進
令和6年の警察庁統計によると、自転車乗用中の人口10万人当たりの死傷者数は高校生年代(15~19歳)で218.4人と、全体平均(52.7人)の約4.1倍に上り、事故リスクが突出しています。こうした状況を背景に、各自治体は警察や教育機関と連携し、高校生の自転車通学時ヘルメット着用を推進。制度化する自治体も増えています。
平成27年(2015年)、愛媛の県立高校での自転車通学時のヘルメット着用義務化を契機に、鳥取・山口・高知・大分・福岡・熊本でもヘルメット所持や着用に関するルール化が進みました。令和8年には福井県と愛知県が通学許可条件として着用を必須化し、千葉県も令和6年に「必ず着用を求める」と県立高校へ通知し、制度化を進めています。
さらに静岡県では、高校生自転車事故件数ワースト2位という背景から、令和9年4月から全国で初めて高校生の自転車通学時ヘルメット着用を条例により義務化する予定です。
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警察庁が示す「高校生のルール化が県全体の着用率を押し上げる」構造
警察庁が文部科学省へ発出した通達(令和6年9月26日付)では、「高校生の自転車通学におけるヘルメット着用を許可条件とした県では、県全体の着用率が高い」と指摘されています。
愛媛県・大分県・群馬県・山口県・鳥取県など、早期に“校則によるルール化”を進めた自治体では、自転車利用者全体の着用率が高いことが確認されており、制度化の効果が表れています。
👇警察庁による「令和7年 自転車ヘルメット着用率調査結果」
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/anzen/img/toubuhogo/R7jitenshaherumettochousa.pdf
5,646人の高校生調査「着用すれば安全意識も高くなる」
Kabutoが各自治体と連携し、大阪・兵庫・福岡・愛知の高校生へのヘルメット寄贈に合わせて実施(令和7~8年)した調査では、高校生5,646人からの回答を集め、ヘルメット着用に対する高校生の実態が明確になりました。ヘルメットの有効性については94~97%が「頭部保護に有効」と回答し、着用に関しても88~90%が「課題はない」と答えています。
さらに、実際に着用した高校生の変化が顕著です。85~91%が「交通安全意識が高まった」「運転が慎重になった」と回答しており、着用が安全意識や行動に確かな効果をもたらしていることが分かります。

「みんなが着けるなら自分も着ける」高校生は制度的な後押しを求めている
愛知県では85%が「ヘルメット着用が当たり前になれば良い」と回答しており、着用そのものへの抵抗感は限定的です。一方で、髪型の乱れ、暑さ・蒸れ、デザイン、そして「周囲が着けていない状況で自分だけ着けることへの抵抗感」といった同調圧力も見られました。
愛知県で自転車ヘルメット着用をし始めた高校生1,256人にアンケート。85%が「ヘルメット着用が当たり前になれば良い」と回答
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×また、高校生だけでなく「すべての人にヘルメット着用が広がるには?」という自由記述には1,657件の回答が寄せられ、最多となったのは「義務化・罰則化」(43%)。高校生自身が制度的な後押しを求めていることが示されました。
“みんなが着けるなら自分も着ける”という傾向は警察庁の指摘とも整合しており、ルール化が進めば着用が自然に受容される構造が確認されています。高校生はヘルメットを拒否しているのではなく、共通ルールとして整備されれば着用率は確実に向上する——今回の調査結果は、そのことを強く裏付けています。
高校生のルール化が全国の着用率を押し上げる
国の指標化、自治体の制度化、警察庁が示す傾向、そして高校生の意識変化。これらの事実が揃ったことで、日本の自転車ヘルメット着用は“当たり前化”へ向けて確実に進んでいます。
今回の調査からは、高校生への制度化が進めばヘルメット着用が全体に広がる可能性が明確に示されました。今後、制度化が進む自治体が増える中で、静岡県につづく自治体は現れるのでしょうか。
高校生の安全を守ることは、大人たちの意識も含め地域全体の安全文化を変えることにつながります。
例年、秋の交通安全運動前の9月中旬頃に警察庁より発表される全国の自転車ヘルメット着用率調査報告ですが、令和8年度は果たしてどのような結果となるのでしょうか? 引き続き注視していきたいと思います。
*5,646人の高校生アンケート=オージーケーカブトが令和7〜8年にかけ福岡・大阪・兵庫・愛知の各自治体と連携し高校生に自転車ヘルメットを寄贈、着用し始めた生徒を対象にアンケートを実施。福岡2,440名、大阪443名、兵庫1697名、愛知1,066名より回答を得た
【参考】
ヘルメットを着用し始めた高校生に前向きな変化。「交通安全への意識が高まった」「慎重な運転になった」が85%以上!
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来春から自転車の青切符制度スタート。高校生の安全意識も向上、ヘルメット着用の効果とは?
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×自治体×警察の取り組みを背景に、高校生が考えた新色ヘルメットを発売!
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