子どもの作文に合わせた絵を載せた作品集を手にする河津勇成さん
子どもたちの作文に僕たちの胸は高まった―。2025年、地球さんご賞に初めて取り組んだ水郷ひた実行委員会事務局の河津勇成さん(53)は、予想以上の手応えを感じている。
同実行委は昨年6月、9人で結成。学校現場や行政の協力も得て598作品が集まった。受賞者を選び、事業所などから協賛金を募って入選作品集も制作。今年2月に表彰式を開いた。
集まった作文には、川が汚れている原因の指摘、汚染防止への対策の提案に加え、川を中心とした日田の観光の魅力アップについての提案もあった。河津さんは「私たちの活動に対する思いが子どもたちにしっかり伝わっていることが、作文から分かった。うれしくて涙が出そう」。喜びをかみしめる。
河津さんは「NPO法人ひた水環境ネットワークセンター」の事務局を担当。同団体は水の豊かな日田の環境を守り次世代につなごうと、1992年から活動している。
子どもたちに川遊びの機会を提供する「リバーフェスタ」を毎年開催。日田市内全小学校の4年生の代表者が参加し、きれいな川を未来に残そうと意見発表する「三隈川サミット」も支援してきた。
今後の地球さんご賞の運営には、賞の認知度の向上や運営費、人手の確保などに課題も。「子どもの素直な意見を引き出すことができる貴重なツール。子どもの意見が日田を助けてくれる、とすら思う。賞への協力者を増やし、取り組みをさらに深めたい」と意欲を語った。
<大分合同新聞社編集局長・下川宏樹>気持ちを原稿用紙にぶつけて
私(わたし)の家(いえ)の近(ちか)くにある川(かわ)に、レジ袋(ぶくろ)、ペットボトル、菓(か)子(し)の袋(ふくろ)がいつも投(な)げ捨(す)てられています。川は左右(さゆう)の岸(きし)が、道路(どうろ)まで5メートルほどの高(たか)さがあるコンクリートの壁(かべ)になっています。ごみを拾(ひろ)おうにも、壁(かべ)を下(お)りていくことができません。
大雨(おおあめ)が降(ふ)ると川の水(みず)はかさを増(ま)し、海(うみ)に向(む)かって勢(いきお)いよく流(なが)れていきます。ごみも一(いっ)緒(しょ)にです。
海ではレジ袋を食(た)べ物(もの)と間(ま)違(ちが)えてしまい、ウミガメなどが死(し)んでしまうことがよくあります。かわいそうに。人間(にんげん)のせいです。
多(おお)くのごみは波(なみ)の力(ちから)でだんだん細(こま)かい粒(つぶ)になり、海にたまっていきます。それを食べた魚(さかな)を、次(つぎ)は人間が食べ、害(がい)となることも考(かんが)えられます。自(じ)滅(めつ)です。
皆さんには、川や海を汚(よご)すような大人(おとな)になってほしくないのです。「環(かん)境(きょう)問題(もんだい)」というと難(むずか)しく感(かん)じますが、そんなことはありません。例(たと)えば「ごみのポイ捨(す)てをどうやったらなくすことができるか」と考えることや、「自分(じぶん)は絶対(ぜったい)にしないぞ」と約束(やくそく)することで、既(すで)に環境問題に取(と)り組(く)んでいるのです。
皆さんの気持(きも)ちをそのまま、原(げん)稿(こう)用紙(ようし)にぶつけてください。そんな作文(さくぶん)を楽(たの)しみに待(ま)っています。