民陶祭に向け、仕分け作業が進む窯元=日田市源栄町皿山の小鹿田焼の里
【日田】「第58回小鹿田(おんた)焼民陶祭」が11、12の両日、日田市源栄(もとえ)町皿山の小鹿田焼の里である。皿や茶わんなど約3万点を展示即売する予定。窯元は登り窯で焼き上げた多彩な器の仕分けや検品など、準備作業を進めている。
小鹿田焼は国指定重要無形文化財。同里では小川の水力を使って陶土を砕く唐臼や、まきで焼き上げる登り窯など伝統的な技法が受け継がれ、国内外から多くのファンが訪れる。
民陶祭は窯元でつくる小鹿田焼協同組合(坂本工理事長、9軒)が毎年秋に開催。水害やコロナ禍で中止の年が続いたが昨年、再開した。器の展示即売だけでなく、飲食ブースも設けて来場者をもてなす。
民陶祭に向け、小袋窯では陶工らが窯から出した器を一点ずつ手に取り、割れがないか確かめるなどしていた。10代目となる小袋杏梓(あんじ)さん(22)は「自分が作った器を一般のお客さんが手に取ってくれて、その様子を見ることができるのはうれしい」と話した。
両日とも午前9時~午後5時。同時間帯の皿山集落内は車両通行禁止となる。日田バスは、日田バスターミナルと皿山を結ぶ臨時バスを往復計6便走らせる特別ダイヤで運行。渋滞緩和のため市は今回初めて、皿山と小野民芸村、旧北小野小の両臨時駐車場間で無料シャトルバスを運行する。
問い合わせは小鹿田焼陶芸館(0973-29-2020)。