歌声を披露する鈴木心毬さん。開会式の国歌独唱は「自分らしく歌いたい」=大分市上野丘東の芸術緑丘高
芸術緑丘高(大分市)音楽科2年の鈴木心毬(みまり)さん(17)が、兵庫県の阪神甲子園球場で18日にある第97回選抜高校野球大会の開会式で、国歌を独唱する。直後の開幕戦で大分県代表の柳ケ浦高が試合をすることも決まった。「素晴らしい機会に恵まれた。当日は自分らしく歌いたい」と意気込んでいる。
鈴木さんは、3歳でリトミック(音楽に合わせて体を動かし、表現力を養う教育)、4歳でピアノを始め、小学生時代にはミュージカル劇団に入るなど、幼い頃から音楽に親しんだ。中学で一度離れたものの「もう一度やりたい」と芸術緑丘高に入学した。
レッスンで力を付け、きれいに響く声と表現力を強みに数々のコンクールで入賞。昨年12月、第78回全日本学生音楽コンクールの声楽部門で1位になり、開会式での大役に選ばれた。
開会式の国歌独唱は毎大会、全国で高校生1人が選ばれる。当日は球場内に立ち、選手や大観衆に歌声を届ける。
「伴奏がない中で自分でテンポを決め、音程を正確に歌わなければならない。君が代の独唱は、一番と言っていいほど難しい」と話す。
県代表の柳ケ浦高は開会式終了後の第1試合で、東京都代表の二松学舎大付属高と対戦する。「同じ日に試合をしてほしいと家族で話していたのでうれしい。大勢の前で歌うのはとても緊張するけど、同じくらいワクワクもある。楽しく歌いたい」と語った。