映画『URCHIN/アーチン』(10月23日公開)予告編のナレーションを担当した内山昂輝
声優の内山昂輝がナレーションを担当した映画『URCHIN/アーチン』(10月23日公開)の予告編が公開された。内山が「僕は悪くない」という言葉を繰り返し、社会になじめず、同じ過ちを重ねてしまう主人公の危うさを表現している。
【動画】内山昂輝によるナレーションが異なる予告編とショート予告
本作は、『逆転のトライアングル』『アイアンクロー』などで知られる英国俳優ハリス・ディキンソンの長編監督デビュー作。タイトルの「URCHIN(アーチン)」には、社会に居場所を作れない“はみ出し者”という意味があり、ロンドンの路上で暮らす青年マイク(フランク・ディレイン)の悲喜こもごもの人生を描く。
「第78回カンヌ国際映画祭」(2025年)では、ある視点部門の最優秀男優賞と国際映画批評家連盟賞を受賞した。
内山は、アニメ『機動戦士ガンダムUC』のバナージ・リンクス役、『ハイキュー!!』の月島蛍役、『僕のヒーローアカデミア』の死柄木弔役などで知られ、ダウナーでミステリアスなキャラクターから影を背負ったヴィランまで幅広い表現力を持つ。
今回の予告編は、生活力もモラルもない主人公の心理を象徴する「僕は悪くない」という言葉を軸に構成。クズ男が抱える痛みやジレンマを表現できる声として内山に依頼したという。映像の中で計5回繰り返される「僕は悪くない」が、主人公の危うい魅力と作品に漂う不穏な空気を浮かび上がらせる。
予告編は、傷害事件を起こしたマイクが、出所後に保護観察官から渡された自己啓発テープを聞く場面から始まる。社会復帰支援として調理の仕事と宿泊先を紹介され、今度こそ人生をやり直そうとするマイク。しかし、仕事を怠ける同僚やカウンセラーから向けられる哀れみ、無理な要求をするレストランの客など、人々が日常的に受け流していることを、マイクはやり過ごせない。
やがて崩壊の兆しが迫るなか、マイクの胸中を代弁するように、「僕は悪くない。僕は悪くない。僕は悪くない」と助けを求めるような声が繰り返されていく。
予告編とあわせて場面写真10点も公開された。仲間たちとたき火を囲む姿やカラオケを楽しむ場面のほか、ふと押し寄せる不安や孤独、プレッシャーにさいなまれるマイクの多様な表情が収められている。ディキンソン自身が、マイクと同じ路上生活者のネイサンとして出演する姿も確認できる。
本作でディキンソン監督は、登場人物に教訓や評価を押しつけず、同じ過ちを繰り返す若者の生き方を、オフビートなユーモアを交えて描き出す。