医師の指示の下、主に放射線を活用し、体内の状態を知るために画像を撮影したり、患部に照射し治療業務をしたりする診療放射線技師。医療人として患者に向き合うほか、専門的な機器やシステムの管理を担う技術職でもある。仕事への思いとは―。
■佐知晴香(さち・はるか)さん(31)
大分大医学部付属病院(由布市)
PROFILE/
大分市出身。岩田中高、日本文理大医療専門学校診療放射線学科を卒業後、岡山大医学部保健学科の放射線技術科学専攻3年次に編入。卒業後、大分大医学部付属病院に就職。放射線治療を主に担う。
<勉強法>
外部の勉強会やウェブセミナーに参加して知識を得たり、まだ実用はされていない研究段階の技術などの発表を聞いたりする。
<気分転換>
映画鑑賞、ホラーやコメディーなど幅広く楽しんでいる。車の運転も好きで、帰宅時に遠回りし、見晴らしのいいところまでドライブすることもある。
<アドバイス>
治療装置などの操作やメンテナンスも重要な仕事。医療関係を目指していて、さらに機械も好きな人にお勧め。
<ワタシが診療放射線技師になった理由。>
高校生の時、両親から資格が必要な仕事を勧められた。マンモグラフィー検査の普及などで今後必要とされる職業だと考え、目標に。物理や化学は苦手だったが、専門学校で放射線物理学や放射線生物学などを学び、具体的にイメージできたことで関心が高まった。
国家資格取得後、就職を目指したが希望する病院の募集はなく、大学編入を選択。実験機器が充実し、さらに専門的な研究や経験を積むことができると考えた。治療分野を選んだきっかけは、学生時代の実習。勉強した内容が病気を治す手助けになっていることを、先輩技師から実感した。
大学卒業後、帰郷。放射線治療の環境がある病院を選び、就職した。1週間のうち3~4日は放射線治療、1~2日はCTやマンモグラフィーの撮影といった要領で、担当をローテーション。月3回程度、夜間や土日の当直もある。
主にがん患者に対する、患部への放射線照射を担当。直線加速器と呼ばれる放射線治療機器を操作する。密封小線源(ラルス)治療という、体内に放射線同位元素を送り込み患部を直接治療する装置の操作も。1日30~40人の患者を担当する。
病気の症状、年齢、本人や家族の希望も考慮しつつ、放射線専門医が決めた治療方針に沿い治療する。ミスがないよう、2人以上の技師で確認しながら進める。患者の回復が目に見えると、やりがいを感じる。「仕事をしながら治療に通う人もいる。最後の照射までたどり着けたら『お疲れさまでした』という気持ちになる」。温かく寄り添う意識を持ち続ける。
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