車いすバスケの男子U23日本代表に選ばれ「世界選手権では得意のシュートを決めてくる」と意気込む足達飛馬さん=豊後大野市役所
【豊後大野】豊後大野市三重町市場の市職員、足達飛馬さん(21)が車いすバスケットボール男子U23日本代表に選ばれ、世界選手権大会(12~20日・ブラジル・サンパウロ)に出場する。病気で車いす生活になって5年、競技を始めて3年足らずで世界の舞台に立つ。「得意なシュートを決めてアピールしてくる。そしていずれはパラリンピックに出場する」と決意を新たにした。
小学3年からミニバスケを始め、毎日ボールを追うほどのめりこんだ。三重総合高2年だった2020年夏、急に足の感覚がなくなった。病院に行くと、脊髄に血腫ができたことが分かり、緊急手術をしたものの車いす生活に。以来、競技から離れていた。
転機となったのは市職員になって半年後の18歳秋。ミニバスケのコーチから車いすバスケチーム大分コウセイWBCを教えてもらった。練習に参加し「車いすでも大好きなバスケができる」。再びどっぷりはまり、今では週4回、大分市などでの練習で汗を流す。
技術はめきめきと上達。昨年11月、北九州市であった北九州チャンピオンシップ国際大会では九州ブロック選抜の一員として出場。活躍する姿がU23日本代表ヘッドコーチの目に留まり、12月に千葉県であった選考会に参加。見事、12人のメンバーに選ばれた。
同競技では障害の軽重で選手の持ち点(1・0~4・5)が決められ、コート上の5人の合計を14ポイント以下にしなければいけない。一般的に障害の軽い選手が攻撃、重い選手が周りの選手を生かす守備的な役目を担うことが多い。
比較的障害の重い足達さんの持ち点は1・5。「周りの選手にスピードや体力で負けてしまうがバスケ歴は他の選手よりも長い。子どもの頃から鍛えたシュートとパスを武器にメダルを取れるように頑張ってくる」と話した。