【大分―秋田】前半30分、先制点を決めて喜ぶ大分の鮎川(右)=ソユースタジアム
明治安田J2第36節最終日(27日・カンセキスタジアムとちぎほか=8試合)大分は秋田市のソユースタジアムで秋田と対戦し、2―0で勝利。J2残留を決めた。
大分の次の試合はホーム最終戦となるリーグ第37節第1日の11月3日午後2時から、大分市のレゾナックドーム大分で群馬と戦う。
【大分2―0秋田評】
大分が前半の2点を守り切った。前半30分にFW鮎川が先制すると、35分にはDFデルランが今季初ゴールを決めた。
後半もカウンターから好機を築き、相手ゴールを脅かした。終盤は守勢に回る時間が続いたが、体を張ってしのいだ。
■前半に2点先行、後半しのぎ切る
大分は秋田に快勝し、J2残留を決めた。FW渡辺新太主将は「ホッとしている。一体感を持って戦い、相手を上回ることができた」と胸をなで下ろした。
待望の先制点は前半30分に生まれた。「相手守備の対応が不安定な印象があり、狙っていた」とFW鮎川峻。GKへのバックパスを見逃さず、ボールを奪ってゴールに流し込んだ。35分にはDFデルランがボレーシュートを決めた。
後半は攻め込まれる場面があったものの、守備陣が奮闘。「3バックを中心に空中戦で勝っていた。準備してきたことを発揮してくれた」と片野坂知宏監督。無失点でしのぎ切った。
今季は目標だった「J1昇格」が早くに遠ざかった。終盤は理想の戦い方を封印して「J2残留」という現実に向き合うことを余儀なくされた。
重圧から解放され、残り2試合でどんなサッカーを見せられるか。次は今季3勝しかしていないホーム最終戦。片野坂監督は「サポーターに喜んでもらえるように準備をする」と決意を語った。
■小沢社長「勝つ難しさを痛感したシーズン」
J2残留が決まり、運営会社・大分フットボールクラブの小沢正風社長は「勝つ難しさを痛感したシーズンだった。目標だったプレーオフ圏内には一度も入れなかった」と反省した。
強化担当の西山哲平ゼネラルマネジャー(GM)は「思い描いたようなシーズンにならず責任を感じる」としながらも「人件費など予算を削減しながら最善は尽くせたと思う」と振り返り、「強化費に回せるよう、収入増の策を考えていかなければいけない」と述べた。
大分トリニータ・片野坂知宏監督の話 自力で残留を決めることができたのは大きい。選手たちの強い気持ちが90分を通してプレーに表れていた。
DFデルラン (今季初得点)急にボールがきて、ゴールは見えていなかったが感覚で流し込めた。ロングスローも手応えがあった。
FW屋敷優成 (J2残留は)本来の目標ではないため、悔しい気持ちが強い。得点のチャンスはあったので残り2試合で決めきれるようにする。
②ソユスタ(1勝1敗)
大分2―0秋田
2―0
0―0
▽得点者【分】鮎川(前30分)、デルラン(前35分)